2025/12/26

ささやかな「自分にクリスマスプレゼント」

1日遅れですが、メリークリスマスでございます!

今年は体調不良のためいろいろ変則的というか、あまりクリスマスらしいことはしていません。そんな中、自分にささやかなプレゼントをしました。ロバート・ヘンライ著『アート・スピリット』。原著は100年くらい前の本で、教え子の画学生に向けた手紙やアドバイスを集めたものです。でも、もっと広い意味で「激励される」本だと思います。

本体のシンプルなデザインと色(と、感触)が素敵なので、カバーを外して読んでいます。表紙に "Paint what you feel. Paint what you see. Paint what is real to you." と印刷されています。


セルフ・クリスマスプレゼントを記念撮影。
カップは先日BOOTHで作った「青い紅玉」マグ。
自分用に注文しました。新しい机上の友です。(^^)


本を知ったきっかけは忘れましたが、デビッド・リンチの本で言及していたらしいので、そこかもしれません。図書館で借りて手元にほしくなり、金欠の折から、ためたポイントを駆使して500円ほどで古書をゲットしました☆


入手した時の記念撮影。右がカバーです。


ひとつ引用しましょう。(読みやすさのために改行を加えます)


できるかぎり、
自分が本当は何を好むのかを見つけるべきである。
自分にとって何がいちばん大事かを見定めよう。
それから、自分の歌をうたおう。
きみにはうたうべきなにかがあるはずだ。
きみの心は歌であふれるだろう。

語りたいことが身のうちにあふれているのに、
言葉の使い方がわからない。
そうなって初めて、その言葉を習得すればいいのだ。

批評家のいうことをあまりまともに受け止めないこと。
芸術鑑賞は、愛と同じで、代用がきかない。
それは、とても私的な行為であり、一人ひとりに必要なことなのだ。

(『アート・スピリット』P.136 ロバート・ヘンライ著/野中邦子訳)


「自分が本当は何を好むのか」は、神田の古本まつりに行った時にすこし取り戻した感覚でした。でもその後体調不良が戻り暗中模索していたところで、まさに救いを感じました。根本的に芸術活動は(上記の通り鑑賞も含めて)一人で行うものなので、後方支援をしてくれる言葉はとても貴重で大切です。

この本はこういう心の支えになる言葉にあふれていて、あっというまに付箋だらけになってしまいます。原著のkindle版も廉価で手に入ります。でも翻訳が見事で心に響くので、並べて読むと翻訳の勉強になりそうです。

読了しておしまいではなく、それこそキリスト教圏の聖書のように(?)、手元に置いて折々にパッと開いたところを読む、みたいな付き合い方をしたい本です。


+個人的なお祝い

昨日は体調面でも一区切りで、じつは脳のMRI検査を受けまして、異常なしとの結果をいただいたところです。先月救急車のお世話になってしまいまして(ひどい頭痛と吐き気、めまいと指のつっぱりなど――あとから指の症状は過呼吸のためだったとわかりました)、そのときCTで異常はなかったのですが、念のためMRI検査をすすめますと言われ、それが昨日でした。一ヶ月も経ってるのでもう頭痛発作は収まってるし、十中八九なにもないとは思っていましたが、やはり安心しました。


帰りはお祝い気分で、ちょうどクリスマスでもあり、ちょっと奮発して横浜駅近くのルノアールでランチ。この近辺では貴重な「落ち着ける雰囲気」が好きなのですが、飲み物の価格帯が高いので(^^;)、年に一度行くかいかないかくらいです。

▶ルノアール公式サイト。実際の照明は掲載写真より薄暗くて、落ち着いた雰囲気です)


ルノアールのミックスサンドとアメリカン。

今回はお祝いでレトロプリンも追加。食べ過ぎで苦しくなりましたが(笑)、持参していたレトロ本を読んだりして、贅沢な時間を味わいました。

持参してた本は古書でジョン・ブラックバーン著『小人たちがこわいので』。昔ピーター・カッシングとクリストファー・リーが共演した『デビルナイト』の原作と同じシリーズで、彼らのキャラが活躍するので…名前がビミョーに違いますが萌えます♡(ただ、映画の原作"Nothing but the Night" は未邦訳なので、仕方なく原語kindle版を時々ノロノロと読んでいます(^^;))


レトロプリン♡横にちょっぴり見切れてるのが
文庫本『小人たちがこわいので』。

帰ってから家のクリスマスディナーをやろうと思っていたのですが、作るつもりだったリュウジさんの「やけくそパエリア」のYouTube動画を見直したりしているうちに時間が足りなくなり、外出の疲れもあったので、1日ずらすことにしました。なので、今日がうちのクリスマスディナーです。今年はクリスマスが平日で週末にずらす方も多いと聞くので、その一人になりますね。今回は節約・手間抜きバージョンで、ケーキではなくサバラン風のデザートを用意する予定です。


ふと昨年の日記を見返したら、11月頃は押し入れの板貼りや塗装をしていました。年末にはクリスマスケーキや手作りおせちまでやっていたりして。「すげえ、よくやったなあ!」と、なんだか別人を見る思い(笑)。今年は体調が許す範囲のことしかできず、結果的に本を読む時間が増えています。図書館の本を「読了して」返す、という体験が増えました。以前は少なかったのですが。


例年使いまわしているリースの土台。
22日にようやく出しましたが葉っぱをつけられず、
結局自室のデスク前の壁にかけました。
これはこれで雰囲気を楽しんでいます。


そうそう、市立図書館に萩尾望都先生の漫画がけっこうたくさん所蔵されているのを知り、未読だった『バルバラ異界』を読了しました。(やはり萩尾先生のSF系作品は別格で好きだなあ…♥)

なかなか新しいものを生み出せない現状に焦りを感じつつも、今はこんなふうに時間を過ごせること自体が幸運なのだ、と思う今年のクリスマスです。

2025/11/08

生き返った午後:神田古本まつり2025

「自分が自分に戻れる場所」(大げさでなく)


今年は見送ろうと思っていた古本まつり、11/2に衝動的に行ってきました。じつはここのところ心身の疲労がたまってぐったりしてるので、歩き回る体力はないかも、と不安だったんです。でも(後述しますが最寄駅から乗り換えなしで行けるようになったので)、体を引きずるようにして電車に飛び乗り、たどり着いて本の背表紙を眺めながらフラフラと歩くうちに、だんだん体が軽くなって、帰宅時には疲労感がすっかり消えていました不思議です。でも本当に行ってよかった!



古本まつりは何度も行っていますが、こんなに「ものすごい勢いでナニかを吸収する感覚」を覚えたのは初めてです。まるで干からびた吸血鬼が輸血でもされたよう(笑)地元にまともな書店がなくなってしまい、夏の間は酷暑のせいもあって、日常の行動範囲が家と駅前への買い出しだけ、遠出は母の通院の付添くらい……だったので、精神的にカラカラになっていたのでしょう。

本を買うのが目的というより、あの雰囲気を味わい、あの空気を吸いたかった。何度か店内でマスクをずらして「本物の古本屋さんの匂い」を思い切り吸い込みました。でも後半は本のタイトルを眺めて自然にニコニコしてしまうようになり、恥ずかしくてマスクは外せませんでした。(笑)

 

外装・内装も魅力的でいつも目の保養な一誠堂さん。
入口上に素敵なステンドグラスがあるのに気付いて撮らせていただきました。
このデザインの窓用ステッカーがあったら買うわ~。


今は興奮も落ち着いてしまったけれど、魔法はすこし残っています。あれだけ大量の「本好きの人たちの波の中」で感じた、むしろ守られているような安心感自分を知る人が誰もいない、完全な匿名性のなかで、しかも自意識から離れ、同時に「自分が自分でいられる」体験。これ以上の癒やしはないかもしれません。

掘り出し物たち

さて、今回の収穫はこちらの3冊でした。

 

 

真ん中のは傷みが激しいので
帰ってすぐに透明カバーをかけました。
(右のはもともとカバーが付いてましたがかけ替えました)
すでに読みさしなので付箋つきで失礼します☆

 

歩道沿いの出店ワゴンで目についた『映画について』[ジャン・コクトー]と『神よりの逃走』[マックス・ピカート](各500円)、長島書店さん(▶公式サイト)の店内で見つけた『郡寅彦 英文戯曲翻訳全集』(1320円)。しめて2320円でした。

 

ジャン・コクトー『映画について』

コクトーさんは映画から入って、エッセイ・書簡集・日記が好きになり、長年の偏ったファン(?)です(なぜか小説には魅力を感じないので「偏った」です)。今回の『映画について』は、ぺらっと見た時にジェラール・フィリップについて書いた文章があって、ちょっとデジャヴはあったものの「たぶん持ってないなー…」…と、そのまま衝動買いしました。(そういえば、今月・来月はジェラールの命日とお誕生日が続きますね)。

家にコクトー全集の「映画その他」の巻があるので、ひょっとして内容が重複…? と、正直一抹の不安もありました。でも帰宅して冒頭を読んだら、未収録の文章ばかりを集めたものとのことでひと安心。(アマゾンのレビュアーさんが詳しく書いてくださっています)調べたら市内の図書館にあったので、デジャヴは昔借りて忘れてるせいかもしれません。とにかく秋の読書にうってつけの一冊が手に入りました。(内容忘れてるなら新刊と同じだし!(^^))

 

マックス・ピカート『神よりの逃走』

ワゴンで買ったもう一冊、『神よりの逃走』は、タイトルでなんとなく手に取り、拾い読みしたら惹かれるものがあったので。著者にも見覚えが――よく古書店で『沈黙の世界』っていう著書に出会ってたヒトでした。クストー(海洋探検家)の同名のドキュメンタリー映画が好きなので、タイトルから「てっきり海底探検の話かと思って中を見たらぜんぜん違った」という失望の記憶がそのまま第一印象になってます(笑)。しかも同じPicardという綴り(スタトレ艦長のジャン・リュックも一緒❤)で「ピカール」という、やはり海洋系の研究者がいた記憶もあって……いろいろ誤解の思い出しかない著者さんでした。

今回買った『神よりの逃走』は帰りの電車で読み始めたのですが、久しぶりの没入体験で気持ちよかったです。邦訳の出版は1963年ですが、タイトルから想像したような「神という概念から逃れよう」というのではなく、すでに世界が(神からの)逃走の構造物でしかない、という切り口。哲学的な考察なのでしょうが、長い散文詩のようです。自分は宗教的な信仰体験がないので、たぶん著者と同じ視点に立つことはできませんが、書かれ方が抽象的な分、現在の自分が見ている状況にも読み替えることができる内容(少なくとも読んだ冒頭では)でした。

ネットに翻弄される現在の社会や個人の生活を重ねて「うんうん、そうなのよね」と読んでいます。でも意味をとるのに時間がかかり、うまく解釈できないところもあります。でも深みがあるのは伝わってくるので、解釈しようとがんばると自然に自分の心の奥底にも届くのが気持ちいい。(英語版のレビューに「瞑想効果があると書いてる方がいて、まさにそんな感じです。うまいこと言うなあ!(^^))

今時の「タイパ」の価値観とは真逆の本。こういう本とじっくり時間をかけて付き合うのは、今ではとても贅沢なことですね。


郡虎彦『郡虎彦 英文戯曲翻訳全集』

郡虎彦(こおり・とらひこ)は、つい最近知った著者です。中に『サウルとダビデ』という作品があって、サウル王について深掘りリサーチしていた中で見つけました。郡は1890年生まれの詩人・作家で、イギリスに渡って英語で書いた戯曲が高く評価され、34歳で早世したそうです。この本はその英語で書かれた戯曲を翻訳してまとめたもので、日本語で作品が読める本はこれだけのようです。(正確にはkindleで『道成寺』という日本語戯曲が無料配信されているので、なりゆきで落としてあります。冒頭を読んだだけでしたが、これも今回買った本に「資料」として収録されていました)

アマゾンには新品もあるのですが、少部数なのか定価でも5500円で、新品があるのに出品されてる古書はさらに高いという謎すぎる状況……とにかく私にはとても手が出ませんので、「図書館でいつか借りたい本」のリストに入れていました。

今回はこれを意識して探していたわけではなく、別の『トロイの癒やし』という戯曲(アイルランドの詩人シェイマス・ヒーニーの作品。以前図書館で借り、最近思い出して再読したいフェーズ)がお手頃価格であったらほしいなーとボンヤリ思っていて、イギリスの演劇関連書が並んでいるあたりを眺めていて見つけました。郡寅彦について知らなければ、「なぜこの棚に日本人の名前を冠した戯曲集が?」と不思議に思いつつもスルーしたことでしょう。今回は自分にも手が届く価格で本当にラッキーでした。一瞬「呼ばれた?」と頭が真っ白になったくらい(笑)。まだきちんと読めていないので、中身も(自分にとって)「ずっと手元に置きたい」ものだといいなー、と祈っています。


「自分は何を好むのか」を見失わないように

結局薄暗くなるまで粘ってひととおり回りきり、提灯に灯がともった風景をしみじみと眺めました。まさに「お祭の夜店」ですね。

 

夕刻の古本まつり。昼間とはまた少し違った風情です。

そうそう、噂には聞いていましたが、行くたびに外国人観光客さんが増えているのを実感します。観光として楽しんでいらっしゃるのが見て取れる方もいれば、周りに溶け込んで「本を漁っている」方も。見た目ではっきり海外出身とわかる方が、日本語の本を真剣に選んでいる……そんな光景を見て、なんだか嬉しくなりました。本好きさんはどこの方でも似通った雰囲気があるんですね。(^^)


 …以前にも書きましたが、最寄り駅のある相鉄線が相互乗り入れで都内につながり、神保町へは乗り換えなしで行けるようになりました。運賃は元の横浜経由ルートより少し高いですが、横浜駅や東横線の混雑ストレスを考えると「接続してくれてありがとう!」の一言です。今回は行きも帰りもずっと座れて、なんだか不思議なくらいラッキー続きの午後でした。行く前に最寄り駅近くでサンドイッチとコーヒーを詰め込んだので、あちらでは飲食店には寄らずに歩きどおし。でも生き返りました。ほんとに!

 

自分の好きなもの・好きなことが、以前よりはっきり意識できるようになったのが何よりの収穫。そして、それらと切り離された生活を続けると健康を損なうのだな、と改めてわかったのも。

ただ、魔法は長くは続かないので、日常の雑事の中でぐったり感が戻ってきています。(^^;) 生活を改善しなくては。でもこれはある意味バロメーターなんですね。思えばこの葛藤もありふれたものでしょう。自分も「その一人」なんだな、と実感します。

方向を見失わないように、忘れても思い出せるように。やはり時々行きたい街です。神保町。

2025/10/10

ニュースてんこもりの日/ガザ撤退・自公離婚・石破首相戦後80年所感

大きなニュースが多い一日。BBCサイトを覗いたら、イスラエル軍がガザから撤退し始めたというニュース。この報道はやはり日本メディアより早かった。ドナルド・トランプは好かないけど、具体的な成果が出ているのならよかったと思う。良い方に行きますように。


そして日本のメディアは自公「離婚」のニュースでもちきり。自分も所用から帰宅後テレビに張りついてしまった。公明党も個人的には好かないのだけど(※事情は後ほど)、今回ばかりは「よくやった!」と痛快。代表の人も腰巾着をやめたせいか(?)スッキリした表情に見えた。前日までは「今日退院しました」みたいな顔だったけど、「離婚」報告会見では「退院から1か月後」みたいな感じ。解説聞いてみるとそりゃー長年ストレスたまっただろうね、と思う。

※↓いちおう書きますが余談です☆
公明党の個人的な印象が良くない理由:昔、会社の上司が創価学会員だと噂に聞いていました。在職中は何もなかったけれど、自分が退職した後に公明党の人が訪ねてきて、その元上司経由で協力リストに入れられていたことが判明。聞いてないと拒否しました。その後当の元上司から電話が来たので(これも選挙ポスターを貼らせてくれないかという主旨)、訪問があったことを抗議し、そういうリストからは消してくれと伝えました。先方からは「そんなことになっているとは知らなかった。やめさせます」と謝罪されたけど、黙って住所・氏名を流されたこと自体が気持ち悪く、「なめられたもんだな」と腹立たしく感じました。他では有能で尊敬できる人だっただけに残念な思い出。もう20年以上前のことなので、今では個人情報をそんなふうには扱っていない…といいな、と思います☆


テレビでは結婚の比喩で語られてるけれど、ほんとに夫婦の熟年離婚の構図そのもので、古い意味での「漫画みたい」。改める改めるとずっと言い逃れていた亭主に「あなたはそればっかり!もう限界だわ」と三行半を突き付けた感じ。去られたほうが「突然一方的に言われて、こっちのほうが被害者だ」っぽく言ってるのもまさにワカッテナイ亭主の言いぐさ。まるで安手の脚本があるみたい。


自民党の総裁選が、自分も含めて大方の予想を裏切った結果になった時はなんだか白けてしまったけど、かえって野党も動きが出てきて気まぐれニュースウォッチャーとしては「面白くなってきやがった♪」(わかる方だけわかってください(笑))という感じ。


このニュースが大きすぎて、石破さんの戦後80年所感(個人的な、というニュアンスで「談話」とは異なるらしい)の扱いが少ない。全体を見損ねたので、ノーカット動画と所感全文リンクを記録しておく。(とりあえず検索でテキトーに見つけたのでソースはバラバラ。これからきちんと見てみます)

この人の言うことはちゃんと理解できる。もう少し続けてほしかった。でも今後もできることはあると思うし、自分たちに投げかけられたものがたくさんある。




2025/10/05

ジグソーパズルと自民党総裁選の1日

(ポメラの個人日記から。「ですます」のところは追記です)


セリアのジグソーパズル

疲れがたまって一日休養。パズルとテレビでのんべんだらり。 

パズルは前日にセリアで衝動買いしたもの。絵柄があまりに素敵で。古いヨーロッパの地図のを始めた。他にレトロな未来都市風のスカイスクレーパーも購入。


「脳を鍛え、集中力を高める」
というコピーにやられた。(笑)

外枠が埋まったところ。
今はもうちょっと埋まってます。

母にも小さめの花の絵画のを買ったけれど、参照図が箱の小さい画像だけなのでちょっと無理そう。拡大してプリントできればいいんだけど、今プリンタのインクを切らしてる。イベントに出ないので必要ないしなあ。スキャンしてコンビニのカラーコピーで出すかな。自分も拡大鏡で図を見てやってるし、拡大コピーがあったほうが便利。


やってる間PCは使わないし、ネットも見なくて済むのでデジタルデトックスはできたけど、目を休めることにはならないな。(^^;)でもだいぶ進んで、正直楽しい。ジグソーパズルはほとんどやったことがないけど100円で遊べるのはありがたい。なにより絵柄が素敵。


自民党総裁選視聴

総裁選は田崎のじーちゃん(※田崎史郎さん。我が家では親しみをこめて(?)こう呼ばせていただいてます☆)が解説していた5チャンをメインにザッピングしつつ、お茶とお菓子をつまみながら視聴。なんとなく最後まで見てしまい、結果にショックを受ける。田崎氏含め他の解説員さんも戸惑っていたのが印象的。視聴者の多くも共有していた感覚だと思う。

女性が初の総裁、自体は良いことだと思えるし、ある意味では「女性ならではの視点」(この言葉嫌い)とか短絡的にくくられていたステレオタイプでないので、「女性のなかの多様性」が意識できて悪いことばかりではない、とは思う。(考えてみたらイタリアもフランスもドイツも右派のトップが女性だなー。イメージ戦略なのだろうか)

でも主張を見ると、個人的な視点では五歩も六歩も後退している印象で絶望感マックス。夫婦別姓も同性婚も反対だそうだ。「#変われ自民党」がキャッチフレーズだったはずだけど、その実「#(昔に)戻れ自民党」だったのだな、と思う。蚊帳の外にいる我々からどう見えるかはまったく別の話。

政治家を「女性だから」というだけで支持できないのは当たり前で、それを経験していることを今後に活かせるといい。なんせ女性政治家自体が少ないから、我々にはこういう経験が少ない。もともと自民党は支持していないし、もっと言えば政党ではなくその時々の政策を見てアレコレ文句をブーたれてるだけだけど、石破さんで半歩くらい前進しかけたように見えていたので大いに失望。先祖返りしてしまうようで怖い。そうはならないでほしい。少数与党なのは良いことだと思う。「数で押し切る」ではなく「話し合う」がベースになってほしい。これも私たちは経験が少ない。


海外からどう見えているかがとても心配。これをもって「日本(全体)が右傾化した」などと言われたくない。これは一般国民には手が届かないコップの中で行われたことで、全体で投票したら選択はまったく違うはずだ。


ちょうど最近、過去に戦争を回避できた時の方法を調べ出したところ。まだよくわからない。戦争以外で私たちが持っているツールはなんだろう。軍需産業の餌食にならずにすむ方法は。「ことを起こさずに済んだ」例は「ことが起きた」例より地味で目立たない。でも進歩はこういうところにあるはず。知らないことだらけだ。

頭を意識して使わねばならない。私たちが苦手なことだけど。これは個人的にも今の課題。とにかく「松原さん」(※『報道1930』のこと。我が家ではこう言っています(^^;))の分析が待ち遠しい。


*     *     *

追記

…とか書いてたら、Googleアラートに登録していたカーせんせの『平和の条件』の検索結果で新しい書評が引っかかってきて、ななんと新刊書として復活していたことを知りました! 今年の四月発売? し、知らなかったーっ!!(^^;)

これ、何年か前に図書館で読んでほしくなって(E.H.カーファンなのです❤)、でも古書が品薄で、安いのが出ないかとアラート登録していたのでした。ありがたい~っ! (でもこの世相ならではの復活かしらん、と思うと複雑な感じも)文庫で比較的お手頃値段なのもありがたい。(今の私には充分高いけれど、価値はもちろん値段以上ですから)速攻注文してきましたーっ!❤ 楽しみ楽しみ♪

2025/09/21

懐かしくて涙目/『王様のレストラン』再放送(音楽素敵すぎ!!)

 先週たまたま第一話の再放送に出くわし、そのあと録画して楽しんでます。(4、5話を録り損なってしまいくやしい!) リアルタイムでは見ていたんですが、その後再放送を見た記憶がなくて懐かしい……くらいで見始めたのですが、もう面白くて毎回楽しみになってます。明日で終わっちゃうみたいですが。


改めて見てみて、今さらですが音楽がめちゃくちゃよかったんだなーと……。自分は特に三谷幸喜さんの作風が好きというわけではなくて(ごめんなさい(^^;))、むしろ部分的に苦手なところもあるのです。が、そんな視聴者でも素直に見てしまう。魅力の半分くらいを音楽が担っているかもしれません。素晴らしいです。作中の音楽も、エンディングの歌も、エピソードを静止画で振り返る映像もかっこいい。歌は平井堅さんだったんですね。調べたらこれがデビュー曲とのことでびっくりしました。名前を見た時は「なるほど、当時の売れっ子を集めたのかー……」と思ってたのですが、ブレイク前だったそうで。いい歌ですね。


作曲の服部隆之さんの指揮による3曲メドレーがありました…んですが、なぜか埋め込めないみたいですね。Youtubeに飛んでお楽しみください。すごくいいので♪

Takayuki Hattori conducts "Restaurant de Roi Suite" (Excerpt)


代わりに序曲だけ。



最後はやはりこれでシメたい。平井堅さんのエンディング曲。J-POPは不案内で(洋楽もスティング以外はほぼ知らないです!(^^;))平井さんもヒット曲を聞けばタイトルは知らないけど聞き覚えがあるなーくらい、『大きな古時計』は泣けたなーくらいの記憶しかないのですが、これはほんとノリが良くて歌詞もいいですね。YouTubeのコメントを読んでたら当時ヒットしなかったんだそうでびっくり。これが! 謎ですわー☆



ドラマのタイトルも内容もほぼ忘れていたんですが、なぜかシェフの山口智子さんが厨房で、ふてくされた態度でコーヒーを「あーおいしー」と飲んでいる……という図だけがときどき脳内再生されてました。当時自分がブラックコーヒーを飲めなかったもので、「甘くないコーヒーをおいしいって飲んでるのが生意気っぽくてかわいい♡」とか見ていたんです。いや、山口智子さんなら何やってもかわいいか(笑)。今回見た中ではそういうシーンは出てきてないので、取り損ねた・見損ねた部分か、いろんなシーンが頭のなかでごっちゃになっているのかもです。

…全部忘れているのはむしろ幸運で、毎回ラストでウルっときています。幸四郎さん(当時の)も、歌舞伎ではじつは苦手なほうの俳優さんなんですが(吉右衛門さんのほうが好きでした)、これの時は抑えた感じでいいですね。染五郎時代に主演なさった大河ドラマで『黄金の日々』っていうのがあって、それを家族で見ていたので、この方のテレビドラマというといまだにそれを思い出します。

キャストはいろんな意味で豪華。鈴木京香さんも梶原善さんも西村雅彦さんも筒井道隆さんも若いっ!(今の眼で見るとかわいいっ!♡) でもあの頃のイメージでインプットしたのでむしろすんなり入ってきます。名バイプレーヤーが湯水のように出てきてこちらも豪華ですが、伊藤俊人さんはたしかお若くして亡くなったんですよね。いろいろ思い出します……。あの当時は比較的テレビドラマも見ていた時期で、ほんとに懐かしいです。


ちょうど数日前にスティングの日本ツアーがらみのインタビューを偶然見たり、他でもふと懐かしくなった洋画の『CQ』や大好きな『L.A.コンフィデンシャル』(ちょっと前にVHSを思い切って断捨離してしまい結局…)のDVDをこそっと買ってたりしてたので……自分にとっての「あの頃」が雪崩を打って流れ込んできてる感じです。こういう独特の幸福感は中高年の数少ない特権ですね。(笑)

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