2017/12/28

コミケ持参品のお知らせ

またまた直前になってスミマセン!突発的に作ることにしたグッズの完成写真ができてから、と思っていたら、取り寄せたアイロンプリント用紙が不良品だったりしてずれ込んでしまいました。

グッズはこちら。先日のクリスマス画像を加工しまして、『青い紅玉』の(?)ミニトートバッグとポストカードを作ってみました。

ミニトートには原作の
「ホームズさん、あのガチョウが!」
「どうしたんだ?
生き返って台所の窓から飛んでったとでもいうのかい?」
の英文が入っています。(笑)

ポストカードとの大きさの関係はこんな感じ。バッグは約10cm程度のマチつきです。セットで600円程度にしようかと思っていますが、まだ迷っています(笑)。ポストカードは単品でも販売します。

とにかく今日やっとまともな素材が手に入ったので、明日フル稼働して作っていきます。メインは本なので余興ではありますが、よかったらぜひ。

以下は本のおしながきで、pixivにあげたものと同じですが、これまでおしながきと言いつつ価格を入れていなかったことに気づいたので、すべて作り直しました。少しでも見やすくなっていればいいのですが。(^^;)





創作JUNE/BLエリアなのでイアンシリーズがメインなのですが、来年は二次系のイベントには参加しないかもしれないので、二次の在庫もなるべく見やすいように並べようと思っています。無駄に多くてごちゃごちゃしますが、お目当ての本が見当たらなかったらお気軽にお声がけくださいね。(※今回SHERLOCKの残部には残り1冊のものがあるので、セット販売は行いません。ご了承くださいませ)

Twitterのタイムラインで、本のミニ表紙をインデックスみたいにつけるとわかりやすい、というワザを教えていただいたのでやってみました。こんなふうに並べるか……

…こうなるか、机の上でやってみないとわかりません。(写真は宅配搬入前に試してみたもの)いちおう両方できるように道具は送ってあります。グッズを作ってしまったので、スペースのやりくりに苦労しそうです。(^^;)

配置はこちらです。

12/30(2日目) オ21a SUSSANRAP


では、当日はスペースにてまったりとお待ちしております。
無料配布だけでもぜひどうぞ♪


2017/12/24

メリークリスマス!/ごあいさつ画像と思うこと、そして『SMOKE』


メリークリスマスでございます。今年はごあいさつ画像を作れたのでアップします。ホームズさんの『青い紅玉』をうちのチョロQワトスンで考えたらこんなことに。飛んでるリンゴはガチョウのローストの付け合わせです。品種は紅玉ということにしといてください…。(笑)(ネタ探しをしたときに再読・再見した『青い紅玉』について、別ブログに書いています。→「『青い紅玉』改めて傑作でした❤」
コミケのお知らせもしたいのですが、わやくちゃになるので別にしますね。いちおうpixivにおしながきをアップしていますのでこちらもリンクします。→C93おしながき(30日オ21a SUSSANRAP)

さて、クリスマス。クリスチャンでもないのにな~、とリクツっぽく考えることもありますが、日本風の宗教色のないクリスマスもこれはこれで「いーんです!」(←カビラさんの声で)と言う感じを、特に今の世相ではひしひしと感じます。こういうしなやかさというかセッソーの無さが、ある意味では日本人の取り柄の一つなんだろうなーとも思うようになりました。自分の子供の頃は、何も知らずに「クリスマス」にあこがれてました。ただ、本来よその国の行事というのはなんとなくあって、少し成長してからは自分が当事者というより外から眺めるもの、という感覚も大きくなりました。なので、「映画で見る欧米のクリスマス」はクリスマス体験の核だったりします。

…少し前に新聞で読んだのですが、日本でクリスマスが行事として普及する過程では、戦後駐留軍の兵士がサンタクロースのかっこうをして子供にお菓子を配ったりしたのが一役買っているそうで、なんとなくわかる気がします。日常から数十センチ浮き上がった「豊かさへのあこがれ」、みたいなトーンがありますよね。今でも。テレビCMなんかで流れるクリスマスのイメージはまさにそう。この「数十センチ浮き上がった」感て、同じような季節行事でもお正月には感じません。クリスチャンでないからこそ味わえるのかも…という気もします。

皮肉にも今日の新聞(朝日の天声人語欄)では、かつてのアメリカが持っていた文化や価値観などのソフトパワー、「脅しやカネではなく、相手を自然に引き付けて、求めるものを手に入れる能力」が今では成立しない話になっていることが嘆かれていました。両方戦略ではあるかもしれないけれど、「サンタのかっこうで子供にお菓子を配るアメリカ」と、国連で「俺に反対するなら援助は切るからなと脅すアメリカ」を並べるとなんとも……。

…話がそれました。クリスマスに戻しましょう。(^^;)
じつは母艦サイトの奥底に「クリスマスに見たい映画、食べたい料理」という昔の記事がありまして、毎年この時期だけアクセスがあります。検索で見つけてくださるんでしょうね。今では追加したい作品もいくつかありますが、あそこに書いたものは今も定番です。こうして見ると、クリスマスに見たい映画ってクリスマスでなくとも見たい、いい映画でもありますね。

映画から取り込んだクリスマスのイメージは、CMの「豊かさ」とはちょっと違って、『クリスマス・キャロル』のボブ・クラチットみたいな「つつましい生活の中でクリスマスだけは奮発して(それなりの)ごちそうを食べる」みたいなイメージとか、『アパートの鍵貸します』の主人公の、世間はお祭ムードだけど一人だよ、あ~あ、みたいな、より等身大の(だけど日本人の自分の日常とは確実に違う)「当事者感覚」が魅力だったりします。

で、今年は何にしようかなーと考えて……上記のページにも挙げていますが、『SMOKE』にしました。じつはつい先日、伊勢佐木町(いせざきちょう)――横浜市内の元繁華街で、以前は映画館がたくさんありました――に所用がありまして、通りを歩いていたらポスターがあって……なんとデジタルリマスター版を劇場公開しているんだそうです。初見はたしか封切り時に劇場で見たのだと思いますが、その後も何度か見ている大好きな映画です。懐かしい方も多いと思いますし、もしこれから初見を劇場で迎える方がいらしたら素敵なことだと思うのでリンクします。(ただ、もう横浜は明日まで。他のところも12月公開なのでもう終わっちゃうかなー(^^;))リマスター版のソフトも発売になったばかりみたいで、それに合わせての公開なんですね。



『スモーク』の舞台はNYのブルックリン。そこに住む作家、作家のところに転がり込む一風変わった黒人少年、近所のたばこ屋の主人、たばこ屋に集まる人々……などが織りなす物語。いい具合に細部を忘れていますが(^^;)、物語についての物語、「物語ること」についての物語、でもあったと思います。原作・脚本はポール・オースター

余談ですが、『ガイ・リッチー版の『シャーロック・ホームズ』でモリアーティーをやってた人(すいません、名前を憶えていません(^^;))が、この映画ではタバコ屋の下働き役をしています。頭の回転がゆっくりな、ある意味チャーミングな青年役で印象的でした。モリアーティーを見たときに「誰かに似てる…」と思ったのですが、年もとっているし、脳内でつながるまでに時間がかかり、気づいたときには文字通りあんぐりと口を開けました。時間が経ったんだなあと……。

定番クリスマス映画の一本ですが、しばらく見ていませんでした。手持ちのDVDなのでデジタルリマスターではないんですが、久しぶりにじっくり浸ろうと思います。





封入されていたリーフレット。表紙はジャケットにも小さく入っている、

クリスマスツリー風にデザインされたタバコの煙とマッチです。

2017/12/05

コミケ参加予定/生ジェフリー・サックスさんと"Moon Shot"/近況

コミケ参加予定

久しぶりの更新です。母艦サイト等ではすでにお知らせしておりますが、冬コミのスペースをいただけました!二日目です!

コミックマーケット(東京ビッグサイト)
12/30(土) 東3ホール オ21a  SUSSANRAP(サッサンラップ)
(コミケウェブカタログ:SUSSANRAP)
https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/13630347

JUNE/BLエリアでイアンシリーズをメインに持参しますが、初売りはノンケ評論集『洋画レビュー約20連発』(特集『メッセージ)です。せっかくのコミケなので何か作りたいのですが、現在はイアンの最新作の進行を最優先しなくてはいけないと思い、ぐっと我慢して間に合わせの短編とかは作りません。(それをやってると永遠にこちらに本腰入れられないことに気づき…(^^;))

というわけで、既刊の本編一作目『ネガティヴ・ケイパビリティ:絶食系男子イアン・ワージングのレイライン紀行』紙版の販売と、お試し短編2種の無料配布を継続します。これはもう、新作できるまで地道にやります。一人でも多くの、「こういうのがご趣味に合う方」の手に届きますように。どうぞよろしくお願いします!

その他SHERLOCKホビットで在庫のあるものもスペースか許す限り展示します。それ以外に恒例の無料ペーパーくらいは作れたらいいなーと思っております。ぜひお立ち寄りくださいませ♪

生ジェフリー・サックスさんと"Moon Shot"

朝日新聞のメールで知ったジェフリー・サックスさんの講演イベントがありまして、なんとなく応募したら抽選に当たったので、先週(11/28)拝聴してまいりました。サックスさんは、十年以上前ですが『貧困の終焉』という本を読んでゆるくファンになりました。(現在は文庫になっています。ああくやしい~こっちのほうが手軽に読みやすいじゃんっ)

ぶっちゃけ内容はほとんど忘れているのですが、印象に残っているのはその姿勢というか、行動の哲学の部分。やるべきことはやるんだ、という勢いの部分です。今回もそれを強く感じました。ちょうどそういうものが自分の中で底をついていたので、精神的にチャージできた感じです。

テーマはSDGs(持続可能な開発目標)というもの。(国連の紹介ページはこちら:17の目標のイラスト説明、 『持続可能な開発目標(SDGs)とは』)
…だったんですが、ただ名前に引かれただけのミーハーなので、現在サックスさんがこういう活動の団体を立ち上げていることも知らず行きました。配られた資料にサクッと振込用紙も入ってたので、当然ながら寄付集めイベントでもあったんですね。すいませんビンボー人で。(ただただ楽しんでまいりました(^^;))ともあれ、多めに招待はがきを配っていたらしく「入れないことも…」と書かれていたので用心して早めに行き、なんと列の先頭に並べまして、一般列では最前の三列目から拝見できました。うわー生だあ♪

しかしあんなに「しゃべりだすと止まらない」タイプの方だったとは。ええと、ぶっちゃけこういう活動のなかでは人寄せパンダ的な役を意識して担っている方だとは思うんですが(そして私のよーなのがふらっと行ってしまうんですね(笑))、ほんとににこやかでパワフルで引き込まれました。当日は同時通訳つき。でもゆっくり話してくださっていたので、リスニングは苦手ながらそこそこ聴き取れました。(当日質問に立った高校生の英語力にはびっくりです☆)当然ながらトランプ政権や大企業のロビー活動がやり玉にあがり、そのあとのコーナーで聴き手として登場した国谷裕子さん(クローズアップ現代のキャスターをしていた方)は"controversial"(直訳で「物議をかもす」)でもありましたね、とコメントしていました。でもそういうところが自分なんかにはツカミなんですよね。(笑)

冒頭のサックスさんの講演が予定時間を大幅にオーバーしていため、国谷さんは「(タイムテーブル通りなら)あと五分で終わらせないといけないんですが……でもそれはしません。生放送ではないので」と笑いをとってました。…会場にはサックスファンだけでなく、国谷ファンの方もたくさんいらしてたんではないかと思います。しかし繰り返すようですが、サックスさん、しゃべりだすとなかなか止まらないので(笑)、国谷さんの発言時間はわずかでした。それでもやはり、ジャーナリスト的な、ある意味イジワルな切り口の質問(でもそれは自分らの正直な疑問でもある)をしていたんですが……サックスさんの答えは目線が違うという感じがしました。悪く言うとはぐらかしているようにも聞こえます。

自分も正直、掲げられてる目標はもちろん全部実現してほしいけど、「きれいすぎるただのお題目」という印象も同時に受けていたんです。この方はそういう切り口でよく批判もされている方。いいなーと思う所がある一方で、どこかで「うーん…」というものを感じるのは自分の中でも事実です。(たぶん自分の立ち位置から見える風景が違いすぎるせい。「理想的なことを口にしてもどうせだめ」「そんなことうっかり言ったら嫌われるだけ」という尺度に慣れてしまうと、こういうものは警戒しちゃうし、あっけらかんと表現している人には不信感を抱いて「どうせ寄付集めでしょ」と言っておけば安全、と思っちゃったりするんです。いやはや。書き出してみて自分で愕然としますが、これも一種の思考停止かも。でも本音の一部です。すべてではありませんが)

ですが、少なくともこういうお題目を立てることがなぜ必要か、というところは聞いているうちになんとなく理解できてきて、それが今回個人的に得た一番大きなものでした。元々そういうところに惹かれたのも思い出したので、それを自分が直面していることに応用したいなーと、まあ我田引水な吸収をしたわけです。

これは講演が始まる前に、主催団体の方があいさつの中で言っていたことでもあり……ケネディ大統領が期限を切って「人類を月に送る」と無茶な目標を宣言したことでNASAに活が入り、結果的には目標が達成された、という話……そのあともこれが言及されていました。高い目標を立てて、そこから逆算してやっていくこと、こういうのをMoon Shotというそうです。このエピソード自体は、たしかテレビでNASAの方のインタビューの中で聞いたことがありました。

現時点では無茶だ、と思える目標を掲げることの意味。思えばこれまで達成されてきたことは何でもそうなんですね。かつては女性の参政権はなかったし、黒人と白人が同じ店に入ることもなかった。当時はそれが変わるなんてありえない、と思われていたはず。アポロの例は当然ソ連との競争という面が大きかったし、こういうものは「…にすぎない」という見方をしようとすればなんぼでもできるんですけど、ああ、斜に構えるだけじゃほんと不毛だよなあ……と。どーも自分はへなちょこで、こういう面が弱いので……時々前向きなものを補給してバランスとるべきなんだと思います。いい機会になりました。

イベントでは、一番期待していなかった最後のコーナー(日本の企業の方を交えたパネルディスカッション)が存外一番中身が濃かったり、長い熱弁のおかげで予定より帰宅は遅くなりましたけど(笑)、直接ああいう人のエネルギーを浴びて、いろんなものを得たイベントでした。

会場に行く前に駅(会場が有楽町駅前のマリオン内でした)の反対側を散歩しまして、初めてあんな位置関係にあったことを知った知った皇居周辺、ものすごく久しぶりだった日比谷公園散策もでき、かなりリフレッシュしました。でかい風景はいいですね。

*      *      *

近況

…というわけで、グローバルな話題のあとに超ちっぽけなことで書きにくいですが(^^;)、現時点では完成予定が見えないイアンの新作もムーンショットの精神で(?)がんばろうと思います。今週は比較的時間がとれているので、ぷちクラッシュに充てています。これを書き終えたら戻り、ネット絶ち度を上げて集中することを優先しようと思います。(集中するというより、自分の場合周囲に余白を作ることが必要なので、そのためにこもる時間をとる、という感じです。まあ喫茶店で書いたりもするので物理的にはそうこもってもいないんですが(笑))

…何か具体的な作業をしていないと不安になるので、自分の創作には一番必要な「ぼーっとしながらアイデアを頭の中で転がす」ことにまったく時間を使えなくなってました。…こーいうことを書くのも実は怖いんです。「それで食ってる訳でもないのに何を生意気なこと言ってやがんでい、恥さらしが!」と、自分の中の誰かが言うわけです。でもでも、必要なことには時間を使わなくちゃです。自分の中ではまったく「余暇の遊び」ではないから。みっともなくとも今の自分に一番必要なことだから。そう心から思います。