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【イベント参加予定】2024/5/19 文学フリマ東京38 / 2024/5/26 COMITIA 148

2023/11/25

1ドルコンサートと馬車道散策(喫茶と古本♥)

暑さで半病人だった夏の仇をとるように、あまりお金のかからない文化イベント参加が続いております。ついでに喫茶や古書店巡りを楽しんだので、思い出を交えつつ、その半日の記録です。

【目次】 
  • ワンコインでパイプオルガン  
  • SF感とパシフィコ・ワールドコンの思い出
  • 馬車道と馬車道十番館
  • イセザキモール~黄金町へ

ワンコインでパイプオルガン  

コンサートはこれまた図書館にチラシがあったもので、11/22にみなとみらいホールで開催された「オルガン・1ドルコンサート」100円でパイプオルガンの生演奏が聴けるという、「節約モードで文化に飢えてる者(笑)」にはありがたい催しです。じつは昔、生け花の講座でいっしょだったおばさまに教えていただき、何度か足を運んだことがありました。(一緒に行こうではなく「ワンコインで聞けるのよ」と情報をいただいて、一人で行きました。当時の自分には適度な距離を保ってくれる「程の良さ」がありがたかった☆)あの頃は毎週やっていたと思いますが、今は年数回のようです。現在は1ドル100円では釣りあいませんが、100円切っていた頃もありましたもんね。輸入DVDなんかが買いやすかったなぁ……(遠い目)

オルガン・1ドルコンサート
2023年度 ラインアップ

(↑現在、来年春くらいまでの予定が掲載されています)



みなとみらいホールは、昔ジェリー・ゴールドスミスのコンサートを聴いた思い出深い場所でもあります。特に覚えているのが『オーメン』のOPになってる悪魔の讃美歌で、生の合唱が圧巻でした。(もちろん自分は内容が聞き取れませんが、ほんとに悪魔を称える讃美歌になってるそうで、キリスト教圏ではなかなか演奏できない貴重な演目だと聞きました)ご病気でご本人は来られず、お見舞いの寄せ書きをするコーナーがあったように思います。その少しあとに亡くなってしまいました。

今回は耳馴染のない曲ばかりでしたが、照明の演出もあってオルガン自体のビジュアルも迫力満点。30分のコンサートながら別世界に連れて行ってもらいました。音色を聴きながら、唐突に思い出したのが『さらば宇宙戦艦ヤマト』の白色彗星のテーマ。パイプオルガンだったんですよね。あれを思い出しました。お里が知れますね(笑)。

その「白色彗星」のテーマみたいに不穏で重厚なのから、荘厳で神聖なの、可愛らしいのまで、いろんな音色を聴かせてもらいました。パイプオルガンて一台でオーケストラみたいな厚みのある演奏が聴けるなあ、としみじみ思いました。ここのオルガンは「ルーシー」という名前があって、「25歳になった」そうです。

100円でもきちんとした客席案内係さんがいて、アナウンスも丁寧。「上質な空間でもてなされている」雰囲気も一緒に楽しめました。慌ただしい日常からしばし切り離されて、なんかほっとするひとときでした。


直結のクイーンズスクエアには巨大なクリスマスツリーが。
平日のせいか比較的人が少なくていい感じ。


SF感とパシフィコ・ワールドコンの思い出


クイーンズスクエアからさらに奥で直結しているパシフィコ横浜は、2007年にワールドコン(世界SF大会)が行われたところです。懐かしいのでちょっと通路まで行ってみました。ファンジンアレイに出展させていただいたり、テッド・チャンさんのインタビュー企画を見に行ったりした思い出があります。それまで以上にファンになったのはあれがきっかけでした。その後ほとんど来ていないので、いまだにその時にタイムスリップする感覚があります。

(当時自サイトに書いたレポートをアーカイブに残しているので、ご興味のある方はどうぞ。>Nippon 2007 ワールドコンレポート ところどころ添えてる拙い英語キャプションはご容赦を。十数年前の精一杯です(^^;)



クイーンズスクエアからパシフィコ横浜への通路。
ワールドコンの数日間毎日通った思い出がよみがえります…。


通路から観覧車を臨む。
たしかここから夜景を撮ったと思います。

話が前後しますが、みなとみらい駅は地下鉄駅改札を出て、長いエスカレーターでクイーンズスクエア・みなとみらいホールへの通路に直結していて便利。帰りはもちろん逆向きに降ります。

長い直結エスカレーターからの眺望。
大きな吹き抜けになっています。


この未来感がたまらない。吹き抜けから地下鉄のホームまで見えます。写真に撮らなかったスクエア側の壁面に、詩か何かのレリーフもある。非日常を感じる空間です。


馬車道と馬車道十番館


みなとみらい線で一駅移動して馬車道へ。あまり使ったことがないけどここも駅の中にカモメの鳴き声を流していたり、構内のイメージカラーがレンガ色だったりで素敵な非日常。通勤したら慣れてしまうだろうけど。

…そういえば「馬車道」と「伊勢佐木町」を区別できるようになったのは最近で、子供の頃から「ばしゃみち」「かんない」「いせざきちょう」はだいたい脳内で同じものです(笑)。身内ではイセザキモールの延長線上は馬車道から黄金町近くまで一緒くたになっていて、馬車道にあるお店でも「伊勢佐木町の…」と話してたりします。(厳密には町名違います(笑))一本で雰囲気がえらく変わっていく道。昔は大きな映画館があって、雰囲気が好きでよく行きました。なくなったのは本当に残念です。



県立歴史博物館。いつもと反対側から見る側面パース。


じつは『横濱の喫茶店』というムックで目をつけた馬車道十番館公式サイト)の喫茶室が目的でした。こんなに通ってるのに行ったことがないので。見つけるまでに苦労しました。馬車道添いではなく一本奥なんですね。参照した地図の方位がまちまちで、行ったり来たりしてしまいました。

満席で、受付で名前を言って少し座って待ち、二組目で入れました。そうそう、ビスカウトはここが作ってるのでした。待ってる間目の前で物色してるおばさんがいたのでお土産にと考えましたが、家では「馬車道の行きつけの安い店で昼を食べる」と話したし(つまりここに来たのは秘密(笑))、母がダイエット宣言もしてるので購入はやめることに。

内装にステンドグラスのある内装写真に惹かれたのですが、入ってみると意外に狭い。よく見る写真は二階からで、撮り方がうまいですね。狭いけど吹き抜けなので頭上に解放感があり、内装は壁の白と木部のこげ茶がベースで落ち着きます。古そうな絵がかかっているのもまた素敵。

メニューはコーヒーだけで800円超えでビビりましたが、自分にご褒美なので(笑)。ムックで紹介されていたご飯ものはハッシュドビーフでしたが、パンものが食べたくてクロックムッシューとブレンドを頼みました。

念願の馬車道十番館。ブレンドが来たところ。
テーブルは低めで足が組めなかったです。(笑)


ブレンドコーヒーは座席で注いでくれるスタイル。液体のクリーム(ミルク?)のほかにホイップクリームらしき濃厚なクリームも来てびっくり。デフォルトでウインナコーヒーなんですね。贅沢な気持ちになりました。美味しかったです♥

座席で注ぐスタイルということはもしやおかわり可?……と思ったのですが聞く勇気はなく(笑)、今ググったらモーニングだと一杯おかわりできるらしいです。12時までやってるそうなので、次回はモーニング狙いで行ってみます。(モーニング大好き♪)



奥に見えてる暖炉の上には、「鏡の前に花」のテクニック。
半円状に生けてラウンドに見せ、空間の奥行も出ますね。
ステンドグラスも撮ればよかったな。

頼んでから「手が汚れそうなものを頼んじゃったなあ…」と思いましたが、持ちやすいサイズに切り分けられていてさすがの気配り。高いお店はこういうところが違うのね。あと、コーヒーの味も。紙パックで「ホテル用」と書いてあるのがこんな味。日頃のインスタントやドトールとは違う飲み物。自分はたまにしか飲まないので特別感があります。


クロックムッシューとブレンド。

クロックムッシューはハムの下に黄色いチーズ、上に白いチーズ。メニューにエダムチーズがなんたらと書いてあったので、今度二種使いを真似してみたい。焼き目がいい香り。このあとマスクの中でかすかに残り香を楽しめました。(笑)

外観は斜めからですがこんな感じ。この通りは六道の辻通りというんですね。由来を知りたいな。


 

馬車道に戻り、古本散策に出発。少し戻って地下鉄駅近くのお店を外から見たらお休み。店自体はまだあったのでほっとしました。昔ここのワゴンセールで買った『海底考古学の冒険』は自分の「お宝レトロ本」のひとつです。全体に専門書が多くて高めなのですが、これは300円でした。

回れ右して伊勢佐木町方向へ。

途中素敵な建物やガス灯をパチリ。昔から通ってるわりには逆に写真とか撮ったことがあまりないので。


ガス灯を撮ったのですが、車がなければ
向かいの建物と一緒に模写してみたいくらい。


イセザキモール~黄金町へ


イセザキモールは馬車道エリアより馴染んでいるのでほっとします(笑)。でもゆっくり見るのは久しぶりで、いろいろ店が変わっていました。モール入口付近の輸入ナッツやチョコを売ってたお店は、寄りたかったのにシャッターが(お休み?閉店でないことを祈ります)。でも子供の頃からここに来るとよく家族と覗いたペットショップは健在。通りから少し入った古書店はわりと最近知ったのだけど、平日でもお客さんが入ってました。からくり時計は最近また宣伝してますね。日ノ出町駅に出る交差点付近にある「つけ麺大王」は、亡父が行きつけにしていたお店です。自分にはあまり落ち着く雰囲気ではありませんが、大きな映画館があった頃は何度か行きました。健在で嬉しかったです♪ 


 

同じ交差点の反対側は、昔オデオンというビルがあって古書店や中古フィギュアなどのお店が入っていました。確か上に小さい映画館も…(今ググったら、もともと映画館跡地にできたビルだそう)オープニング企画(?)のチャップリン映画や、『プランケット&マクレーン』なんかをここで見たような気がします。自分にとっては聖地でしたが、古書店等はだいぶ前になくなり、今回見たらドンキになっていました……。(涙)

ここから黄金町方向に少し行くと、昔ウェンディーズというハンバーガーショップがありました。他にはないベイクドポテトとかアメリカンな雰囲気のメニューが魅力で、映画館帰りによく行きました。ここは企業さん自体が日本から撤退した記憶が。(→今ググったら2011年から別事業者で再展開しているらしいです)

もう少し歩くと右手にスーパーがあったと思うんですが、見落としでなければなくなっている様子。よく店頭で靴やバッグのセールをやっていたので、リュックがあったら見たかったんですが。この通りにしては「日常」を感じさせてほっとする場所だったので、なくなったのだとしたらショックです。

蛇のはく製(?)が目印の「へびや」(伊勢佐木町ブルースの歌碑の向かいあたり)もシャッターが下りていました。これも子供の頃から見ていたものなのでちょっと残念。けれど目星をつけてる古書店はすべて営業していました。一軒、外の棚に置いてる分を無人販売にしているところがあってびっくり。箱にチャリンと入れるスタイルです。日本は治安がいいですね。

イセザキモールの日の出町付近。
エンゼルトランペットが見事に咲いてました。
名前に似合わず毒があるそう。
(考えようによっちゃ名前に合ってる?)

収穫は一冊のみで「ジャン・コクトー展【美しい男たち】」のカタログ。ジャン・マレーの美しい写真に惹かれたのですが、夜に中をざっと読んだら新情報もあり買ってよかったです。文章部分はまだすべては読んでないのでこれからのお楽しみ。絵はあまり期待してなかったけれど(コクトーの素描はあまり惹かれない)、油絵やほかの人が描いたコクトーの絵もあり、今の自分のアタマを自由にするのに役立ちそうです。(よく見たら渋谷のBUNKAMURAでやった展示の図録なので、もしかしたら見に行ったかもしれません。内容は覚えてませんが…複数回やってるようなのでこれじゃないかも?)

戦利品のコクトー展カタログ。


関内~黄金町のいきつけ古書店はすべて見たので満足。でも食指があまり動かなかったのも事実で。今はもう読みたい本は持っていて、ほしいのは読む時間と空間だと気づきました。ああ、部屋の断捨離を進めないと。



黄金町駅への途中、大岡川の桜並木。
春は見事だけど、紅葉もいい感じ。
カラスが逃げずにポーズをとって数回鳴きました。

帰りに横浜地下街のダイヤキッチン「跳ね鯛」でひらすの照り焼き、ホタテの照り焼きをお土産/おかず用に購入。足が棒になったのでバスで帰宅。もうコンサートのことは忘れているくらい(笑)盛りだくさんの半日でありました。

2023/11/21

サザンカの剪定で鳥の巣を発見

 先週は月曜から突然エンジンがかかって、気になっていた庭木の剪定や納戸(と化した部屋)の断捨離にいそしみました。庭木は夏のうちから気になっていて、でも暑さが続いて体力的に無理だったので、ようやく念願の剪定。基本的に剪定好きなので嬉しかったです♪


一番気になっていたのがサザンカ。元からあったもので、うちが植えたものではありません(うちの庭木は大半がそうです)。来た当時の写真が残ってるんですが、もう五十年くらい前なのでまだ丈も低く扱えてました。狭い庭なのに大きくなりすぎてるので、思い切って低くしたいところです。

今ちょうど咲いてるんですが、すぐそばのモミジ(うちのではないので切れない)の張り出した枝に徒長枝が届いて閉塞感があります。


ビフォー。ぴゅんと伸びた徒長枝が
奥から張り出しているモミジに届いています。


そういう徒長枝を中心に、花やつぼみはなるべく残す方針で切りました。自分が手を入れ始めた数年前まで「忌み枝といえば全部忌み枝」な状態だったので、丸く刈るやり方ではなく大胆に透かし剪定をしていい感じにもっていこうとしています。風通りと日光の入り方が改善したせいか今年は花が多いです。ちょっと嬉しい♪


花の色はとてもきれい。ただ形がちょっと。
もう少ししまりのある花の形ならなあ…。(笑)


で、大きい脚立を出して張り切って切り始めたのですが……長い徒長枝を切っていたら、なんとそこに隠れる形で鳥の巣があったんです! そういえばこのへんからよく鳴き声がしていて「かわいいねぇ♪」なんて言ってたのですが、まさか巣があったとは♥


鳥の巣。庭で見たのは初めて。
2.4mの脚立に上ってやっと見えた場所です。(笑)


中はすでにカラのようで、モミジの落ち葉で覆われてました。そういえば最近鳴き声が聞こえなくなったような。でも鳥は虫を食べてくれるのがありがたいので、「使う気ならまた来れば?」くらいの気持ちで巣の周りの枝を少し残し、切る高さを加減しました。

ですが……こういうのって再利用するものなのかしら。周りの枝が少なくなって上からは丸見えになっちゃったし、隠れたいならもう来ないかも? それならきちんと始末したほうがいいかなぁ……と、良い対策のヒントを探して検索してみました。


…するとなんと! 「鳥獣保護管理法」というのがあって、野鳥の巣はむしろ「中にヒナや卵がある場合は撤去してはいけない」んでそうです。知らなかった! 

こちらは地元神奈川県のホームページ。他県にも同様のページがありました。

野生動物に関するよくあるご質問


…そうか、うちは「かわいい♪」とかのんきに喜んでいたけれど、むしろ害獣の範疇になる場合もあるんですね。その場合も巣はヒナが巣立つまで待ってから撤去、なんだそうです。


基本的に「お上(かみ)」と聞くと無駄に反発を覚えがちな性格なのですが、意外にこういう配慮も行き届いているんだなぁ……なんて「私ナニサマ?」な感慨を覚えたのでした……。(笑)

前述の通り、うちの場合は虫を食べてもらうために鳥には来てほしいので、じつは鳥がとまりやすい枝の切り方とか心がけています。(上から飛んでくるので、あまり覆われてしまうと枝にとまりにくいらしい。ちょっと鳥の立場になればわかることなんですがなるほどでした)でも今回の例を見ると、むしろ放置した場所に巣をつくるのかな。でも庭なので、美観との兼ね合いで手は入れたいし……まあ周囲に鬱蒼としたところはあるので、うちの庭で悩むことはないかもしれません。


今回は鳥の種類がわからなかったのが残念ですが、庭で鳥の巣なんて見たことなかったので、こんなに近くに巣があるなんて…と新鮮に映ったのでした。


というわけで、剪定は巣のあたりの高さまでで止めました。これからもう一度「廃墟」になってるかを確認して、やはりもっと低くするかもしれませんが。


アフター。モミジとの間に空間ができました。


 とりあえず風が通って明るくなり満足♪


*     *     *


後日談:つぼみのついた枝を切ってしまったので、ダメ元で水に挿しておきました。固そうなつぼみでしたが二日後に開花。花は小さかったですがよく開いてくれたなぁ…。こういうのは身につまされるんです(笑)。数日室内で楽しませてもらいました。ありがとう♪


2023/11/12

荻野アンナさんの講演会に行って、なぜか帰りにペン軸とペン先を買い直した話



[目次]

・おフランス文学とバナナのたたき売り
・人様の運、自分の運
・世界堂さんと朝日カルチャーセンターの思い出
・もっと自由に


おフランス文学とバナナのたたき売り

昨日は個人的にブームになっている「図書館にチラシがあった無料/廉価イベントに行ってみよう!」シリーズで、荻野アンナさんの講演会「本と私 読んで書いて60年」を聞いてきました。参加無料・自由席ですが事前申し込みが必要で、受付開始後まもなく満席になったそうです。自分は特にファンというわけではなくたまたま見つけただけなので、もしファンの方で入れなかった方がいらしたら申し訳ない。(^^;)でもお話から間接的に良い影響を受けてきました。


講演は荻野さんのご両親の出会いからご自身の現在までの生い立ちに、本好き・物書きになった経緯、持ちネタのラブレーのお話(これはやはり長め。「推し」ですもんね(笑))、影響を受けた文学作品の一節などを交えて進みました。


おなじみのダジャレをところどころに挟みつつも、訥々とした語り口。(原稿を読んでいらっしゃったのも一因でしょうか。でももともとこんな感じだったような?)OHP…じゃなくて今はなんていうんでしたっけ。あの資料をスクリーンに映すやつ。(今はデジタルで…やばいぞ商品名が思い出せない!(^^;))とにかくあれで紹介された文章は資料として配布もされて、知らなかったものが大半なので刺激になりました。絵画も資料で配布してくれれば良かったんだけどなあ…。『ガルガンチュア』や『パンタグリュエル』のクラシックな挿絵を紹介してくださったんです。これはお値打ちでした。(私には学校の世界史で出てきた「単語」程度のイメージしかなかったのに、ビジュアルが付いたんですから!)


ただ、芸風(?)が、この小見出しにしたようなギャップ芸——「恵まれた容姿と生い立ちを持つインテリ層の方が、"意外に庶民的/お調子者"な側面を無理に(というか実際そうなのだからじつは無理でもなんでもない)、自虐的に披露なさっている」——なので、ちょっぴり妬まれてしまうこともありそう。実際自分などは「(下層目線で)逆説的に片腹痛いわ☆」みたいな感覚もすこーし起こりました(私いやな奴ですね!(笑))。でもその場にいると「観客としてそれは大人げないぞ」という気分になって、実際お話にだんだん引き込まれていきました。そして「芸風」の一端は、「恵まれた部分から逆説的に派生する逆境」で身につけられた処世術かな……という感じにも見えてきました。

自著の売り込みをさりげなく織り込むのもかえって好感が持てましたし、引用された「良心のない知識は痴識」といった警句なども、素直に気持ちよくいただけました。横浜市の読書推進活動の一環としても沿った内容だったと思います。ただこういうのって「すでに本好き」の人が集まるものなので、ちょっと皮肉かもですが(笑)…こういう無料の地域のイベント節約モードのインドア派には得難い刺激の場でありがたいです。


…じつは以前は「コミュニティなんたら」とか目に入るだけでも毛嫌いしていたのに(なんか書いててつくづくいやな奴だな私☆(^^;))、図書館にチラシのある地域イベントへの参加はえらい方向転換です。最近なぜか心理的氷解が起こっていろいろ楽しめるようになったので…。

「地域のなんたら」が苦手だったのは、たぶん以前目にしていたのは「子供」や「親子」、あるいは「リタイアした高齢者さん」などを想定した「参加者同士や主催者とのコミュニケーション込み」のイベントだったからかな、と思っています。最近そうでもないのがけっこうあるのに気づき、しかも講演はオンラインのものも。「見るだけ」「聞くだけ」なら気楽です♪


…脱線失礼しました! 
講演後には「バナナのたたき売り」風の「自著のたたき売り」もありました。口上が面白かったです。「売るほどあるけど売れない」「(これを2冊買えば)娘に虫がつかない(著者が「虫がつかない歴60年」という——ご自身は「籍を入れなかっただけ」だと思いますがこういう言い方をされると親しみが(笑))」 ……などなど。語り口がもう少し流暢でいらしたらものすごく盛り上がりそうだなーと……講演も含めこれが少し残念でした。(まあ芸人さんではなくあくまで学者さんなので、そこまで求めるのが無理というもの☆)


たたき売りは座席の脇で行われて、見づらかったので途中であきらめて出てきましたが、舞台で演じられて見える状況だったらもう少し見ていたかったな…。単純に「見た目上品で美しい方」が「たたき売り」を演じているだけでもギャップが楽しいですから。(美しいのも芸のうち!) でも目の高さが同じでないと「たたき売り」の雰囲気は出ないですね。じつは正しい「たたき売り」なのでした。


…告白しますと、じつはご著書はちゃんと拝読したことがなくて、むかーし『世界古本探しの旅』っていう写真の多い共著本で寄稿部分と写真を目にしていたくらい。(これまた申し訳ないです(^^;))でも昔ときどきテレビで拝見した記憶はあって、美しい外見と「ラブレー」という発音のイメージ、断片的な予備知識はありました。生い立ちは知らなかったので、今回いろいろ納得しましたし、自分についても新たな視点を手に入れました。


人様の運、自分の運

お父様がアメリカ人、お母さまは日本人の画家。お母さまが装丁をした小説のゲラをアンナさんがたまたま読んで、編集者に感想を伝えたのがきっかけで書評を書くようになり、小説を書いて受賞までつながっていったことなどは……「ああ、やっぱりそういうつながりってあるんだなぁ……」と思いました。作家さんで「親が出版業界につながりを持っていた」方はけっこういらっしゃいますが、それだけでスタート地点が違う。これはもう妬みでも何でもなく事実ですね。


でもそれはたぶん、他の業界・職業でも同じですよね。(あら、書いて初めて気づいた。これが書き出すことの効用ですね☆)幼い頃自然に目にしていた物事や体験が「当たり前」の基準になる——だから子供の環境はできるだけ配慮してあげるべきなんですね。

作家の子供は、何かを書いて編集者に見てもらい出版してもらって、不安定な収入を得ることを特別なことだとは思わないでしょう。同じようにシェフの子供は、厨房で料理して人様に食べてもらって、不安定な収入を得ることを特別なことだとは思わないでしょう。サラリーマンの子供は、「学校を卒業したらどこかの会社に就職」して、毎月安定した収入を得ることを特別なことだとは思わないでしょう。いずれも心理的障壁が低くなるし、その分チャンスも増えます。


…そして親の路線に従っても、すべて成功する訳ではないのも多かれ少なかれ同じ。そこから先はご本人の資質や努力や環境と運なのでしょう。まあ運とまとめてしまえば努力できる能力もタイミングも運だし、出版業界も含めて昨今言われる「親ガチャ」から逃れてはいない、ということかなあ……。でも誰もが、それぞれに持っている「恵まれた部分」はあるはずです(運と逆説的なものも含めて)。というのは、ものごとの価値は「見方しだい」ですから。そして「その恵まれた部分の範囲」を超えてアウェーに出る自由がある(はず)、というのももちろん同じでしょう。


で、「自分の恵まれているところ」も考えてみました。…「ないことはない」、ことに気づきました。(笑)



世界堂さんと朝日カルチャーセンターの思い出

今回、間接的に良い影響を受けたと書きました。上記の「気づき」以外に2つあります。ひとつは、じつは講演を聞いている最中から、ぜんぜん関係ないのに「やっぱアナログで絵を描きたい。それも漫画以外のペン画!」との思いがふつふつと湧いてきまして。じつは昨年からの断捨離で、ペン軸とペン先を手放していたんです。というのも、最近はデジタルで描くので実質使わなくて、「子供の頃から使っていたから」というお守りみたいになっていたので。でも「ペンで描く感覚」をとにかく味わいたくて、買い直そうと決意。帰りに画材屋さんに行きました。(これはかねてからの予定で、じつは最近額装に興味が出ているので、マットや額縁が見たかったのです)


行ったのは横浜駅直結のルミネの8階にある世界堂さん。これまでは横浜の画材屋さんというと西口のToolsさんしか知らなくて、こちらはすごく縮小してしまったので(今の店舗になってからだいぶ経ちますが、自分が横浜駅を日常的に使っていた頃は上の方の階でもっと広かったのです)、他にないかなあと前日に検索して、初めて行ったお店です。最初は「8階なんてずいぶん上の階で行きにくいなぁ…」と思ってたんですが、行ってみたら朝日カルチャーセンターの横で。「ああ、ここにこれあったっけ!」と一気に記憶がよみがえりました。


余談の私事になりますが……実は昔ここで生け花を習っていたんです。20年くらい前でしょうか……勤めていた会社を辞めて、比較的余裕があった時期でした。(時間も退職金もあった)。この余裕は期間限定だとわかっていたので、独学でやっていた生け花をこの機会にきちんと習ってみよう、と思ったのでした。受講する前に流派について調べて、「生け花はもとをたどれば源流が一つで基本はどこも同じ」と知り、水曜日に開講していた草月流を選びました(もう少し古風なほうが好みではありましたが、帰りに映画館のレディースデーに行けると思って(笑))。いちおう名前をいただく辺りまで続けましたが、それが目標だったわけではなく、そこから先は講師になるための勉強になる、というタイミングでやめました。生けるのはひたすら楽しいのですが、自分が生けたいだけだったので…。生け花も「作品を作るより作り方を教えるほうが稼げる」ものの一つなので、自然な流れなのでしょうね。でも自分はだいたい人様にものを教えるような器ではありません。(笑)


閑話休題、当時はフロア全体がカルチャーセンターでしたが、その一角が画材屋さんになっていました。なるほど、アート系講座の受講者さんが自然に常連客になるわけですから、これは良い所に目をつけたなあ! …とにかくその世界堂さんでいろいろ物色して、ペン軸とスターター向けのペン先「画き味くらべ」セット、漫画ではなく絵を描きたいだけなので、気楽に小さく書けるように(あと、うまく描けたのを自宅で飾りやすいように)はがきサイズの用紙パック(ワトソン紙と厚いクラフト紙)、当初の目的だつたカット済の額装用マットを買って帰りました。ペン軸は丸ペンも匙タイプも付けられて、しかもペン先を付けたときに先端を覆ってくれるキャップがついている! 手に刺した経験が数えきれない身には目からウロコ! なんて素晴らしい進化!!!(笑)



もっと自由に

影響の2つ目は、「こんなにやりたいことをめいいっぱいやってる人がいるのに、自分は何を遠慮してるんだろう」…という気持ちが湧いたこと。上記の道具を買い直したのもその発露かもですが、ぶっちゃけ「売れるもの/売るためのもの」でなくともいいじゃないか、という天啓を得ました(この部分は荻野さんとは関係なく)。同人誌や個人出版なんて、普通の出版に比べたらなんでもありのはずなのに。なんだか自分の活動をすべて同人誌イベントに向けたものに「そぎ落とし」、すごく窮屈に考えてしまってました。別に発表することが前提でなくていいんだ、と。これはすごく自由になりました。絵を描くことが版下づくりになってしまい、発想も狭くなっていた。それに気づけただけでも、今回の講演会は実り多いものでした。


あ、あともう一つありました。「文章は簡潔に」が必ずしも常に正義ではないと思えた(ラブレーの冗漫な文体が肯定されていた)こと。今回あまり推敲で削らなかったのはそういうわけです。(笑)

2023/11/04

変わる言葉、進化する意識

 昨日は、図書館でチラシを見つけて申し込んでいた講演をオンライン視聴しました。

文字・活字文化の日記念講演会「翻訳の言葉、言葉の翻訳」
https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/yokohama/new-info/2023/09/2023113.html


講演者は翻訳家の金原瑞人さん。以前『翻訳エクササイズ』(>amazon)という本を購入してお名前を覚えました。(ベテランの方なのに認識が甘くてすみません💦 訳書はたぶん意識せずに読ませていただいていると思います。とりあえず本棚ですぐ見つかったのは未読了の近刊で、カート・ヴォネガット『読者に憐れみを』でした。) 自分も底辺(…の、どん底の裏口入学的ドロナワ☆)ながらちょっぴり翻訳をしているので、何かヒントが伺えれば…と申し込んでみました。


面白く感じたのは、金原さん世代と「今の若者」との言語感覚の違いのお話(大学で教えてらっしゃるので)。最近の学生さんは、「ある日」を「とある日」「あらゆる」を「ありとあらゆる」、と書きたがるのだとか。…3へえ(死語(^^;))。自分も金原さん世代のほうによほど近いので、「と」や「ありと」に「必要ない or ちょっとくどいかも?」…程度の違和感を感じました。


以前はそういう表現を添削していたそうですが、最近は多いので直さなくなったそう。それから、訳文について若い編集者さんから「"死体"は生々しすぎるので"遺骸"ではどうか」と提案を受けた、というお話も興味深かったです。過去の言葉の慣習の変化はトリビアとしてよく聞きますが、自分がその渦中にいる、と認識するのはまた新鮮……。(軽くショックも☆)


そういえば以前、「最近は小説や映画がハッピーエンドかどうかを事前に確認したがる人が増えている」と聞き、衝撃を受けたことがありました。自分にはネタバレの一つに思えたので……。同人誌でならまだわかるんです。嗜好の縛りが強い世界なので。でも商業作品でもその傾向が強く出てきたということで、これも時代の変化でしょうね。


想定する読者層にもよるとは思いますが、全体に乱暴な表現(…とおっしゃっていましたが、「きつい/ショックが強い」表現、というニュアンス)を避ける傾向があるというお話でした。「なるべくショックは受けたくない・与えたくない」方向に行ってるのだとしたら、世の中全体も穏やかになるといいなぁ…。


ちょっと横道にそれますが、見たばかりのニュースで……アメリカの若者が米政府のイスラエル支援(この状況での)に異論を唱え、グローバルサウスの国々からダブルスタンダードを指摘されている、と報道されていました。こういうのって「やっと」表立って議論されるようになったんですよね。みんな思ってたことがはっきり言葉にされた。Me tooも、そのほかのアレコレも、そういうのが噴出している時代だと思います。やっと議論できるようになった。これは進化でしょう。先ほどの言葉の感覚の問題も、そのへんとどこかでつながる進化のようにも思えます。自分はもう中高年世代に入っていますが、「ショックの強い(野卑な/露悪的な/性的なetc.)表現をすればするほどエライ」みたいな価値観の世界には違和感を覚えてきたほうなので……。(まあ進化と言っても文化的なものなので一様ではありませんし、一方に針が触れすぎれば揺り戻す、という繰り返しもあると思いますが……)

そういえば、日常で接する若い店員さんや職員さんに、態度も言葉も柔らかくて印象の良い人が増えたなあ……という印象を持っています。もちろん逆の人もいることは認識していますが、比率の問題で。昔は「態度の悪い店員さん=若いバイトさん」みたいな認識がありましたが、ぜんぜん成立しなくなってきたのは確かです。

…横道失礼しました。講演では、最近は海外の作品(小説でも音楽でも)より国内の作品が好まれている流れについて、国内作品のレべルが上がったことが指摘されていました。旧世代(私も入ります)は、「(特定の分野については)海外作品のほうが出来が良い/面白い/かっこいい」…という時代を経験して、価値観もそこで培っています。そのへんがまた若い世代の方とズレてきているんですね。昭和ブームとかも逆説的につながっている気がする……そういう構図はいろんな所にあります。でもそれで「だから国内製のほうが」になったのではなく、「どっちでもいいじゃん」になってきているように見えるし、それは好ましいことのように思えます。

でも、さっきの「とある日」に感じた違和感のように……やはり自分の生まれた世代の「感覚」から完全には自由になれないな、とも思います。年を取ると、変化は(たとえ進化かもしれなくとも)劣化に見えやすいものです。よく「世の中が変わるのは人が考えを変えるからではなく、寿命がきて人が入れ替わるからだ」と言われますが……自分もだんだん抜け替わる側になっていくんだなー……と実感。


…さて、ちょっと寂しくなっちゃいましたが(笑)、お話のなかでは救いになった言葉が二つありました。「世の中うまい話はある」(金原先生の恩師の言葉として)と、「自分の持っている文体は一つしかない」。若者言葉を無理に使おうとは思わない方なのですが、勝手にお墨付きをいただけたような安堵感がありました(^^)。(今の年だからではなく、振り返ると若い頃から新しい流行り言葉に馴染むのに時間がかかるほうでした)


講演はカジュアルな雰囲気で、そのほかにもいろんなお話が聞けました。会場に行っている参加者さんのレベルが高かったらしく、質疑応答も聞いてて退屈しなかったです。無料で聞かせていただいてありがたいイベントでした。


でもよく見たら「子供の読書推進活動」をしている方の参加を想定した企画で、初めに高校の図書委員さんの動画紹介があってびっくりしました。…あちゃー、パンピーが申し込んでよかったのかしらん…と少し不安になりましたが、チラシには学生さんもOKとあるし(う、図書委員さんて意味かしら?(^^;))、特に活動を問われることなく申し込みができたので、セーフだと思うことにします。文化の日にふさわしい午後を過ごさせていただきました☆<(_ _)>


今週末・来週にも図書館のチラシで知った無料/廉価のイベントに申し込んでいます。こういう催し、これまであまり気にしたことがなかったんですが……涼しくなって、母(3年前に脳梗塞を患いました)も昼間留守にして大丈夫なまでに回復してくれたので、物色するようになりました。いろいろあるんですね。節約モードの身にはありがたいです(笑)。

じつは11/2の石田組組長さんのソロコンサート(石田泰尚さん。バンカラなビジュアルが目を引く、弦楽アンサンブルのリーダーさんです)にも申し込んでいたんですが、こちらは残念ながら落選でした。往復はがきでの申し込みだったので、応募多数で抽選になったとの返信がきまして……まあ抽選になるのは必然だろうと予想しておりました。当選なさった方はおめでとうございます!(羨ましいです!(笑))

次のイベントは自分もリアルの会場に行くので、また違った感じで楽しみにしています♪

2023/11/02

神田古本まつりに行ってきました。

 昨日(11/1)、神田古本まつりに行ってきました。

じつは先週中に行くつもりだったんですけど、足の指をちょっと痛めてしまい、落ち着くのを待っていました。週間予報で「11/2以降は最高気温が25℃…」と聞いて、その前に行かねばと急遽決定。久しぶりの古書店巡りで前日からワクワクしました♪


神保町駅前。

じつは、今回はルートがめちゃくちゃ楽になったのです。最寄り駅がある相鉄が東急と相互乗り入れになった影響で、なんと最寄り駅から乗り換えなしで神保町まで行けるように! いつもなら神保町に着いたらもう疲れてるのに(笑)、今回は元気元気! 

いつも通り、ここからもう本の出店が並んでいます♪


いつものつもりで11時頃到着の計画を立て、「着いたらまずお昼を食べてチャージしてから回ろう」と思ってたんですが、ありがたいことにずっと座っていけたのでまったく疲れなし。そのうえ朝にけっこう食べてしまったためおなかが空かず、食事は後回しにしました。それに、行こうと思ってたお店に軒並み行列ができていたのも理由の一つです。開店早々こうなんですね、人気店は…。

で、今回はちょっと変則的な歩き方になり、神保町交差点から御茶ノ水側のお店を先に見ることになりました。(いつもは出店を伝ってなんとなく反対側に行きます)というのも最初にお手洗いを借りようと歩き回って…土地勘がないので当てにできる三省堂さんまで歩き、戻りながら見ることに。三省堂、縮小したのを忘れてました。ちょっと寂しい…でもマップでは仮店舗と書かれていたので、今だけなんでしょうね。

やはり建物に仮店舗っぽいチープ感はあるものの、かゆいところに手が届く品揃えと上品なBGM…と雰囲気は最高。古本見る前に新刊書をじっくり見て回り、交差点に向かってぶらぶらと戻りました。今回は本以外に額縁屋さんとかもいいなーと眺めたり、和菓子屋さんで家族へのお土産を買ったり、なんか観光客みたいな楽しみ方をしました♪ いつもは本だけで血眼なので(笑)、ある意味余裕があったようです。

そうそう、今回は外国人観光客さんが目につきました。「東京名物」と謳ってるし、有名になってるんでしょうね。本だけでなく古い写真や浮世絵なんかもありますし……そういえば、自分も昔一人でロンドンに行ったとき、古書店を回ったのを思い出しました。ろくに読めなかったのに(笑)。たしか古くて安い船の絵もお土産に買いました。なんとなく同じような気分かなーと……こういう楽しみは万国共通かもしれませんね。


神保町交差点に戻る頃には2時近くで、いい感じにおなかが空いてました。ボンディとどちらにしようか迷ったんですが、結局スパゲティが食べたくてさぼうる2へ。昔は神保町へ行くと「ボンディでチーズカレー」が定番だったんですが、今はあのジャガイモだけでも満腹かも…というのを確かめたい気持ちもあったんですが。(いや、行けば食べられちゃうと思う(笑))ボンディは表側の本屋さんから入れなくなったんですね。他にもいろいろ変わっていて時の流れを感じます。古書センターの雰囲気は変わらないですけど。


「さぼうる2」は有名店ですが、自分はまだ2、3回目です。この時間には列が短くなっていて、わりとすぐに入れました。


さぼうる2のメニュー看板。

飲み物がセット価格になるのは2時までと書いてあったので、「こりゃーもしかしたら間に合わないかな…」と並びながら覚悟。でも並んでいるうちに注文をとってくれましたし、ギリギリ2時前にお店に入れました。(^^) ここは大盛のナポリタンがよく紹介されますが、そちらは前に食べたので今回はミートソースを。(その時のブログはこちら:2019/04/13 ぶらり神保町散歩)あの時と比べると控えめに感じましたが、+200円で大盛とあったので、デフォルトが控えめになったんでしょうか。でもやはりこれでも自分には大盛。皿が普通のサンドイッチ用程度のサイズなので、こぼれないよう食べるのに気を遣います。(笑)持て余すかなーと思ってましたがペロリと平らげました♪


ミートソースとアイスコーヒー。
(暗い店内です。写真がうまく取れてませんね(笑))
本はこの時点で唯一買っていた戦利品。
中で少しだけ読みました。

元気を取り戻して交差点から反対側の本漁りへ。帰りに乗る相鉄直通電車(1時間に2本しかなかった☆)を決めていたので、矢口書店さんのあたりまでで後ろ髪を引かれつつ切り上げました。最終的な戦利品がこちら。


今回の戦利品♥

帰ってからアマゾンの古書価格と比べてしまったんですが(笑)、いずれもお得に美本をゲットできてました。行く前になんとなく「これがあればいいな」とメモっていたものとは出会えなかったものの、良い買い物ができました♪

…ところで、あちらでいただいてきたマップですが…

いつもの古書店マップ♪

帰ってきてから気が付いたんですが、「2024」になってるんですよね。これから1年使うということ? いつもこうでしたっけ??? (覚えてないです。まいっか☆)

*     *     *

行きも帰りも電車で座れたので、とにかく楽に行けるようになったのを実感しました。(料金は以前の最安ルートより缶ジュース一本分くらい高いけれど)これからは時間ができたらもっと気軽に行きたいです。それに「古本を見ながら気楽に街歩き♪」がものすごく久しぶりで……昨年の古本まつり(ブログ等には書いてませんが行った気がする)以来かもしれません。最近はいろんな事情で「気ままな一人歩き」自体の機会少ないので、久しぶりに「自分に戻った」気がしました…。(じゃあいつもは何?(笑)) 買った本だけでなく、集まっている人たちに(会話するわけでもないのに)勝手に親近感を感じて癒されたり、本のディスプレイにヒントを得たり……いろいろ充実した一日になりました。