イベント参加予定

【イベント参加予定】2024/5/19 文学フリマ東京38 / 2024/5/26 COMITIA 148

2014/03/04

J庭新刊のお知らせ、と、筆がすべってフィクションを書く匿名性についてちらりと

今週末に迫ったJ.GARDENですが、急遽新刊を出すことにしました!といっても復刊(?)なのですけど。(^^;)せっかくのお庭なのに新刊がないのは寂しいので…。(SHERLOCKにはまってから二次で忙しいという本末転倒☆それはそれで幸せです…(笑))

新版『王殺し』
kindle版電子書籍のみ出していた微JUNE小説の紙化です。(また少部数なのでコピー誌です)もともと別名の同人誌に収録していた小説をシングルカット(?)して改稿→kindle本という流れなのですが、小説のみの形では初めての紙になります。長めの短編というか、短めの中編というか…という分量です。

ストーリーは、十九世紀の英国の学術調査団と、南米奥地の幻の部族を統べる美しい王の出会いがもたらす悲劇。いつもどおり(?)「JUNE要素のある一般映画」的なアプローチです。BLというのはちょっと違うかなー…という感じなので、J庭でもアピールがしにくいのですが(^^;)、JUNEは範囲の広いものですし、自分にとっての「JUNE」(のうちの一つ)はこういうものなので、やはりこれはお庭に持って行くのが一番と思っています。(同性愛者の出てこないフランケンシュタインを「すげえJUNEだー!」という時のノリでの「JUNE」です(笑)。フランケンでいえば、先日の舞台より原作のアプローチに近い…と思います。かつ、もう少し同性愛要素が濃厚に出ています)

新表紙はkindle版のものをPhotoshopでイロイロいじったものですが、「黄金の王」のイメージにはこちらの方が合って気に入ったので、kindle版も表紙を変えようかなー、と思います。新装版、できあがったらお知らせしますね。(中身は変わりませんが(^^;))

kindle版でお読みいただけない環境の方、紙のほうがお好きな方、kindleでお試しいただいて気に入って下さった方、そして初めてお目にかかる方…お手にとっていただけたら幸いです。よろしくお願いします。

*      *      *      *      *      *


kindle版で頂いたカスタマーレビューをご紹介させて頂きます。

☆☆☆☆ジワジワと 2013/9/7
By アロワナ
形式:Kindle版|Amazon.co.jpで購入済み
後半になるとジワジワ面白くなる。インカとか好きな人は読んでみるといいかも。
BL的な要素は賛否両論だろうが必要性のある範疇にあったと思う。


☆☆☆☆男が読んでも面白い 2012/12/23

By zon
形式:Kindle版|Amazon.co.jpで購入済み

耽美系小説というのは門外漢ですが、なかなか冒険小説として楽しく読めました。蛮族の国で行われる神秘の儀式、そして王殺しの風習。短編なので後半はちょっと慌ただしいですが、文化や風習についてしっかり書かれていて面白かったです。

…kindle版のレビューは、もとは女性向けなのに「男性でも読める」という切り口でいただくことが他でもわりとあって…上記のストアレビューも、文面から両方とも男性と思われます。kindleユーザーは圧倒的に男性が多いため、お心遣いでこう書いてくださることが多いのだと思います。
(お一人は確認済。いろいろお世話になっているきんどるどうでしょうのzonさんでした。リアルタイムには違うお名前だったのでわからなかったんですが、これはツイッター上で初めて発見して頂いたときに書いて下さったものです。この場を借りて改めてお礼を申し上げます)。

無名の書き手にとっては、Amazonでレビューをいただくこと自体がとても幸運でありがたいことです。もともと男性にも読んでいただけるようなものを目指していたので、とても嬉しかったです。(腐男子さんの存在とか、触発されたのがE.M.フォースターなど男性作家の作品であることを考えると、自分で「女性向け」とくくるのは本当はおかしいんですけどね(^^;)。紹介するときにちょうどいい言葉がなかなか見つからないんですよね…)

メール等では、女性のご感想もいただいています。そちらは個人宛に頂いたもので許可を得ていないのでご紹介は控えますが、読んで広がったご自身の解釈を書いて下さった方が何人がおられて、自分では思いつかなかったイメージまで伺えてどきどきしました。宝物です。(すべてプリントアウトして保管しています)

なにが嬉しいといって、「これを書いたあなた」に対する言葉でなく、「この物語」そのものについてのお言葉を伺えるほど嬉しいことはありません。自分がフィクションを鑑賞するときもそうなんですけど、物語と直接つながるときは、作者の存在は忘れられるものだと思うんです。そして自分の作品がそうなってくれたら理想です。今は自分で宣伝もしなくてはならないので、否応なく書き手が身をさらさねばならんのですが(^^;)、本当は書いた人間など隠れて見えない構造だとありがたいと思っているほうです。

(もちろん作者のキャラがおもしろくて読む、という本もあるので、あくまで自分が書く場合の理想です。というのは、自分はリアルのコミュニケーション能力も高いほうじゃないですし、SNS能力もなく、自分のキャラで広報ができる人間ではまったくありません。私小説的なものも書きませんし、自分で言うのはアレですが、本人より作品のほうがずっとおもしろいと思います。(笑)そして普段の自分からはかけ離れたものも作るので、作品のイメージを壊したくないのです…)

…話がそれてしまいました。(^^;)とにかく、ご感想からは「物語が作者から独立してくれた」ことが伺えて、すごく嬉しかったです。そしてこういうアプローチの物語を好んで下さる方がおられることが、とても心強いです。現実的に考えて少数派だと思います。その少数派の方の目に触れることができた幸運が嬉しいです。前の紙は触発された映画をご紹介するほうが目的みたいな本だったので、そこを離れた領域で、作品が新たな読み手さんと出会うことができるといいな、と思います。よろしくお願いします。

◆Amazonでは、他に書評サイトさんのレビューを商品ページに引用させていただいています。よかったらご参照下さい。kindle版 王殺し kindleかモバイル用kindle無料アプリを利用なさっている方は、本文の無料サンプルもダウンロードして頂けます。
◆pixivにもサンプルをアップしています。pixiv: 王殺し(耽美系小説サンプル)