うちは【分冊版・上巻】追憶のシャーロック・ホームズ-ワトスン博士最後の告白-で参加しました。
お祭自体は参加作品のクリック数を競うという趣向だったのですが、そのへんはまあ、初めからうちは圏外ですので(笑)、ひたすら「一人でも二人でも、こういう作品が好きな方の手に」渡ってくれるように、と願って参加させていただきました。
結果は、日本、アメリカ、ドイツで合計300以上のダウンロードをしていただくことができました。(ツイッター等で宣伝のご協力を頂いた方、ダウンロードして下さった方に、改めてお礼を申し上げます)三分冊の上巻だったのですが、すでに有料の中・下巻を続けてご購入いただけていて、上巻の「この商品を買った方はこんな商品も買っています」欄に、中・下巻が表示していただけるようになりました。元々表示されていたのですが、今回同時に購入されるのは圧倒的に「同時に無料だった無料祭参加作品」なので、一時はそちらでいっぱいでした。その後、中・下巻を続けてお買い上げいただいて、続刊が揃ってこの欄に表示されるようになりました。比較的(自分の基準では)たくさんの方が続刊にもご興味をもって下さったのが、本当に嬉しいです。
終わったあと、主催のきんどるどうでしょうさんから、表紙がかわいい方のホームズ本(チョロQワトスン)だったらもっと上位にいけたかも、とお言葉をいただきました。同人屋なせいか、他のKDP本と競うという感覚が皆無でして、「自分と趣味の似ている読み手の方を探しに行こう」的なスタンスのため、そういう視点は欠けていたのですが、なるほど…と思いました。たしかに電子書籍(しかも無料時)は、ジャケ買いの要素が大きいと思います。チョロQは同人誌イベントでもチラホラ男性の方が買っていかれる絵柄なので、男性読者が多いkindleではこちらのほうが商品として有利、というのはあるかもしれません。漫画のほうが短時間で気楽に読める、というのもありますね。とても参考になるアドバイスでした。
個人的な事情としては、あちらは少し前の新刊時に無料キャンペーンをしたばかりなのもあって、最初から候補に入れていませんでした。どちらかというと、出してからかなり経っている『王殺し』のほうは候補に考えていました。(出したばかりのものを無料にしたら有料で買った方に申し訳ない、というのがやはりあって…)
でも今回は、無料キャンペーンが諸事情でできない『追憶のシャーロック・ホームズ』を、未読のご同好の方に知っていただけたら…という思いがあったので、最終的にこれにしました。三分冊のうちの一冊なので、一冊まるごと無料というより、すでにご購入になっている方に対して罪悪感が少ない(?)、というのもありました。「風立ちぬ杯」の中では結果が見劣りしたかもしれませんが、自分としてはたいへん満足しています。負け惜しみでなく(笑)。新刊ではないのに、300人以上の方にお手にとって頂けたのですから、自分にとっては目玉が飛び出るような結果です。お祭効果、本当にすごいと思います。宣伝ノウハウもありませんし、個人出版でも話題になって千部単位で売れている本(あるらしいです(^^;))とは別次元の本でもこれ、ですから。
以前にも書きましたが、「あとからの値下げはなんとなくはばかられる」というのがあって、これまで無料キャンペーンは新刊時以外しておらず、値下げもしたことがありませんでした。このへんの方針は、著者さんによってさまざまです。本の存在を知っていただくには、そんな殿様商売なことを言っていたらダメ、という空気は感じます。でもそのへんは、自分なりに納得のいくバランスを見つつやっていこうと思います。正直こういう判断は自分には難しいです。(^^;)
今回偶然にも、無料祭と同時にAmazon側のポイント還元セールがありました。(出版側の意向に関係なく、Amazonは価格を決める権限を持っています)そのおかげで他の本もすべて実質値引きになりました。中・下巻をすぐに買っていただけたのは、これが大きかったと思います。
KDPの規定で、「出版者が設定した価格はあくまで希望小売価格で、売価はAmazonが決められる」と頭ではわかっていたのですが、実際に値引きされるのを見るのは初めてでした。こういうものか、と、やっと理解した感じです。
…前回書きましたように、『追憶のシャーロック・ホームズ』は夏コミで紙版も復活します。じつはこのこともチラリと商品説明欄に書き込みまして、ひょっとしてKDPからクレームがくるかな…と心配していたのですが、問題なく更新されました。KDPの規定では、別の媒体での電子版の配布は制限されていますが、紙についてはそれがないです。ISBNコードのついた書籍なら、Amazonで売ってkindle版の商品ページとリンクさせることができます。が、コードのない同人誌をAmazonに出品する方法は見あたらないので、紙版は今のところイベントと自家通販のみにするつもりです。数年前にISBNコードを取得する方法も調べたのですが、そうなると年数万円の費用がいります。今の自分の規模では現実的でありません。オフセなので同人誌書店に置いていただくことはできますが、こういうものが果たしてその経路で売れるどうか…これはまた改めて考えようと思います。
…考えてみると、今回は「Amazonでコミケの告知」をさせていただけちゃった、ということになります。(笑)Amazon→コミケという流れはあまりありそうにないかもですが、こちらで知ってくださった方にもお手にとって頂けたら嬉しいなあ…。(最後がまた宣伝ですみません(^^;))
他にも書きたいことがあったのですが、長くなってしまったのでこのへんで。なんかまとまってなくてすみません。(いつもですが…(笑))