昨日、久しぶりのデアボリカ通信(※→文末)が届きました♪ 中にはこの週末から始まる「メリー・メリー・クリスマス展」のDMも。こちらは先日Twitterのほうで知ったのですが、デビュー45周年記念&『坂田靖子のクリスマス・マニア!』出版記念(こちらは本日発売!)の原画展だそうです。サイン本やグッズ販売もあるそうで、12/5以降に在庫のあるものは通販も始まるとか。(詳しくは公式サイトをご覧ください)
私、先生の描くイギリスが大好きなんですが(というか、ナマのイギリス情報に接する前に坂田先生の描く世界で刷り込んだ、というほうが正確かもしれません(笑))、じつは現地にいらしたことはないと昔どこかで読んでビックリした記憶があります。でもある意味「だからこそ」の「リアリティ」があるのかも。…見てきたものを再現するというスタンスじゃなくて、「ご自分のものとして消化した英国」を見せてくださっているというか。独特の空気感があるんです。
どこか、杉浦日向子さんが描く江戸とも通じるものがある気がしました。杉浦先生の江戸も、「勉強して再現しましたよ」感がなくて、もう完全にご自分のものとして消化した江戸の空気感を自然に描いていらっしゃいました。で、読者として自分が惹かれるのはその部分なんです。
江戸やイギリスについてのトリビアや情報の部分はおまけであって、惹かれるのは描いた方の中から出てきた独自のもの。だから、「杉浦先生が好きならこれ(別の江戸もの)も好きだよね」とか、「坂田先生の英国コメディが好きならこれ(別の「英国もの」)も好きでしょ」とかって、自分にとってはぜんぜん成立しないんです。(笑) そういう「ジャンル」が問題なのではないんですよね。
…創作物として昇華する時には、ガイドブックや解説を書くのとは別の「何か」が必要なんだと、お二人の作品から学んだ気がします。それは現地に行ったかどうかとは次元の違うことなんだと。江戸の場合はもう(タイムマシンでもできない限り)行くことはできませんから余計にですが……「よく勉強してるなあ」と匂ってしまうのとは対極の、ほんとに「自分の中から出てきた」という表現で、だからこそ面白いんだと思います。(現地取材に限らず、「何かを調べると情報に引きずられて創作物としては本末転倒に」というパターンは陥りやすいことなので、自戒をこめて☆)
話がズレてしまいました。原画展、なんとか行きたいです~…!
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※「デアボリカ通信」は、坂田靖子先生の不定期ニュースレターです。先生のサイトで購読募集があるときに申し込みます。第1シーズン(?)から読ませていただいていますが、忘れた頃にやってくるご褒美みたいな感じで、季節感のある手書きのペーパーが嬉しいです。今の第3シーズンの募集は、サイトを見てみたら2014年だったんですね。で、もう9号……サイトの更新が止まっている間もこちらは届いていたので、次も募集があったら申し込みたいです♪