2015/03/17

(リンクと拙訳): スライドショー「モンタナの牧場の二人」

最近ツイッターで『OUT』というアメリカの雑誌(「ゲイ・レズビアンのためのライフスタイルマガジン」だそうです)のアカウントを知って、フォローし始めました。とにかく記事のクオリティが高くて、しばしば目の保養やら勉強やらさせていただいてるんですが、これもそのひとつ。リアルのゲイカップルさんの写真のスライドショーとその解説記事です。とても素敵だったので、拙訳を添えてご紹介します。お時間があったらぜひ。普通ゲイ写真というと扇情的なものが多いイメージがあるのですが、これはナチュラル・素朴で新鮮でした。ロバート・レッドフォードのHorse Whisperer(『モンタナの風に抱かれて』)って映画がありましたね。まさにあの世界です。素直に「素敵ねぇ…」と思える写真でした。(腐女子にとっては現実でありながらSF並の距離感での「素敵ねぇ」でもありますが…いいやんそれで☆(笑))

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Capturing Love on a Montana Ranch

(上記記事の訳)

モンタナの牧場で愛を撮る

【ブランドンとベンジャミンは、現在ワシントン州で暮らしている。だが彼らはモンタナのミズーラに帰ることが大好きだ。彼らはそこで家族の支えを受けてきた】

同性愛カップルの結婚を合法とする風が、国中を駆けめぐりつつある。もっとも感動的な影響のひとつは、予想もしなかったさまざまな場所に同性愛があることを人々が知る、ということだ。それはけっして、大都市圏や蝶ネクタイをした男たちだけものではない。まじめで几帳面な人々から、ヒゲをはやした伊達者まで。タトゥーをいれたバイカー、そしてミリタリータイプ。日々登場するイメージは、美しい愛がいかに多様性を持っているかを我々に思い出させてくれる。

ブランドンとベンジャミンにとって、写真家ブライアン・パワーズにモンタナのミズーラの牧場で写真を撮ってもらうことは、もっともふさわしい環境で二人の絆を写し取ることだといえた。ブランドンは牧場周辺で育ち、カップルとしては、モンタナの大自然のなかでのライフスタイルを共に好むことが、二人を結びつけたのだ。

二人は一年ちょっと前に出会い、現在はワシントン州で一緒に暮らしている。しかし彼らはできるだけひんぱんに、モンタナのブランドンの家族のもとを訪ねている。保守的な土地柄にもかかわらず――ブランドンは彼の父のことを「ちょっとした自称レッドネック(無学な白人労働者)」というのだが――彼らはすばらしいサポートを得てきた。

「(父は、ゲイであることを)打ち明けるのに一番ナーバスになった相手だった。だけど結局は一番言いやすい相手になったんだ」ブランドンは言う。「父の反応は、『俺はなにも気にしない。おまえであることに変わりはない。誰か狩りの好きな奴を探せばいい』だった。ベンは狩りが大好きだから、問題はなかった」

ブランドンは、もともとこれらの写真は純粋に私的な目的で撮ったという。しかし彼はより多くの人に見せるために喜んでシェアしてくれた。「ベンは海軍に所属していて、何ヶ月も留守になる。だからこの写真は、離れている間のためのものなんだ」彼はそれだけでなく、この写真への人々の反応から、胸がいっぱいになるような喜びを感じた。

「たいてい、二人の男が一緒にいるのをみんなが見るステレオタイプの場所は、モンタナの牧場とはまったく違う。暮らし方も、ものの感じ方も僕らとはとても違うんだ。この一連の写真に、たくさんの支持や好意的なフィードバックをもらった理由のひとつはそこだと思う。同性カップルとしてではなく、互いを思い合う二人の人間として見てくれた……そしてとても才能のある写真家に撮ってもらうことができたんだ」


スライドショーのページ。上記の記事ページからもリンクされています。
Slideshow: Montana Men in Love
(Presented by TIFFANY & Co. となってますが、ティファニーはエンゲージリングの広告にゲイのカップルの写真を使って話題になりましたね)