スパコミ終了
新刊、というか、改稿していた改訂増補版の『ネガティヴ・ケイパビリティ ~イアン・ワージングのレイライン紀行~』も、なんとか持って行くことができました。本文20ページ分くらい追加しましたが、あとに続くのではなく、間に入ったり、描写が細かくなったりした分です。参考文献リストもいちおう付けました。ほとんどがレイライン関係。本文では刺身のツマ的扱いですし(そもそもBLなので)、こちらの興味でお手に取る方はないと思いますが、けっこう面白い本が含まれてるのでいちおう…。
参照サイトはそれ以外の使えるところもご紹介してますので、こんどこちらでリンクをまとめておこうかな、と思います。前につけていた長い後書きはページの都合もあり削除して、別の短いご挨拶をつけたのですが…うーん、どうだろう。イメージソース話とか、あったほうがおもしろいでしょうか。(読み返すとアリスさん萌えに駆られてる部分がこっぱずかしいのですが、ネタ的に使えそうな部分は、機会があったらこのブログかなにかまとめておきますかね…)
原稿の修正が終わったのが前日の午後六時頃で、プリント、製本とペーパーができたのが当日朝四時。少しだけ横になったものの眠れなかったので、結局徹夜明けでの参加となりました。でも、少ないながらお手にとって頂けましたし、旧版をご購入くださった方のうち数名の方々がお立ち寄りくださって、新版をお渡しできたので、持って行けてよかったとしみじみ思いました。(ご足労おかけしたみなさま、ほんとに申し訳ありませんでした!)
…しかしなんだかタガがはずれて、おしゃべりではむやみにThe Gameのおすすめばかりしていた気がします…ごめんなさい。睡眠不足のせい…ということに…(いや、いつもこんなことやってる気が!(^^;))昼間ちょっと睡魔におそわれていたので、スペースに来ていただいたら寝ていやがった、なんてことがあったらどうしようと青くなっているのですが…もしあったらすみません!ぜひまた寄ってやってください!!(^^;)
架空キャラ設定とリアルの偶然の一致話
イアンさんのぼんやりとした経歴イメージはこうでした。
→大学で近代ヨーロッパ史あたりを専攻
→歴史関係の、稼げなくてカタそうな仕事につく(研究者の助手か講師あたり)
→性格の悪さ(?)が災いしてアカデミック方面の仕事を失う
→出版社に勤務するものの、またまた性格の悪さが災いして離職
→現在、以前の人脈に頼ったフリーライター
歴史関係は得意なのでいちおう専門にしているけれど、研究ベースのクセが抜けず理屈っぽい。同じ「歴史」でもレイラインとかアトランティスのような「古代ロマン」方面は大嫌い。元彼とは出版社時代に出会ったらしい……という感じ。
歴史系フリーライターというのが成り立つかどうか、イギリスの歴史雑誌などをリサーチしていたところ…リアルの歴史学教員で、同じように大学→フリーライター→大学という経歴を持つ方に出くわしました。でもじつはこれ、文章ではなく画像検索で見つけたんです。
…この先生が猫二匹と一緒にベッドに横たわってるスナップ写真で…とくにハンサムとか美老人とかではまったくないんですが、すっごくキュートに見えたんです!で、思わず萌えでクリックして(笑)元ページを見たら…大学の教員紹介ページだったのでびっくり!(こういうの載せるかなフツー?)そしてそして、なんと名前がイアン!!!
リアルイアン先生はカメラのほうを向いて寝そべって、大きな猫を抱いていて、もう一匹大きな猫が腰のあたりに乗っかっていました。
…ここでも妙なシンクロ感覚がありまして……じつは小説のイアンさんのシーンで一番気に入っていたのが、ベッドに横向きに寝そべってるときに、裸の腰のうえを猫に歩かれるとこだったんです…。(※リアルイアン先生の写真はもちろん「着衣」です!念のためっ!)
【(2015/5/16追記)大学の公式サイトの公開画像なのでかまわないかなー、と貼らせていただいてたんですが、なんとなくやはり「この文脈」では申し訳ないキモチが募ってきたので取りました。リンク先でご覧くださいませ。素敵ですー❤】
ご専門は東ヨーロッパで、二冊の著書があります。思わず記念に買っちゃおうかと思いましたが、万年金欠病の身には高価なのであきらめました。「大学のセンセーの専門書」は部数が少なくて、単価が高いことが多いんですよね。でもいちおうAmazonにもあるので、ご紹介しますね。この方面にご興味のある方はどうぞ。kindle版もあるので、自分もサンプルだけはいただいときますイアン先生❤
A History of Eastern Europe 1740-1918
Apple of Discord: The "Hungarian Factor" in Austro-Serbian Relations, 1867-1881 (Central european studies)
…で、小説のほうのイアンさんの設定も「ありだな」とほっとしました。(リアルイアン先生はもちろん「性格が悪くて離職」とか書いてあるわけではなくて……文中に「Ian made ends meet after 1988 as a free-lance writer, and completed his PhD in 1994. (イアンは1988年以降フリーランス・ライターをしてなんとか生計を立て、1994年に博士課程を修了した)」とあるので、ずっと研究ベースの方で途中フリーライターで食いつないでた、みたいなことかと思います、ハイ(^^;))
…小説のなかで引用したトインビーを「英雄とは思わない」という台詞も、(なんとなくの流れで思いついた台詞でしたが)、トインビーを細かく調べてみると思った以上に宗教ベースのある方で(すいません、知らずに引用した部分のイメージだけで書いてました(^^;))、イアンが嫌うつじつまは合っているので、そのへんももっと強調することにしました。
…勢いで書いて、「ん? こういうのありかな?」と不安になったところはあとから裏取りリサーチをする…という書き方をしがちなのですが、想像で書いてると時々こういうことがありますね。そのなかでも今回は超がつくインパクトでした❤
というわけで、不思議な偶然の一致のお話でした。